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CFNM

CFNMや露出についての萌える体験をコピペしました(^^;)

2024-04

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 悪い1

3連休を使って、実家に帰省してきました。
夏休みに帰らなかったから・・・
というのは口実で、私の本当の目的はただひとつです。
私の大好きなあの場所・・・
あの野天温泉に行きたいがための里帰りでした。

新幹線を使わずに、東京からレンタカーで帰りました。
運転しなれていない車でしたが、さほど問題はありません。

日曜日、早朝から実家を出発しました。
まだ国道を走っているうちから、わくわくしてしまいます。
ただ・・いつもそうなのですが・・・
あの温泉を訪れるときは、毎回それ自体が大きな賭けのようなものでした。
実家からも、決して近いわけではありません。
わざわざ行ったところで、チャンスに巡り合えるという保証などありませんでした。
無駄足になる可能性も高いのです。

長距離ドライブを経て、やっと目的地が近づいてきました。
近くにはお気に入りの渓流もあるのですが、今日はパスです。
慎重に運転しながら、ひなびた温泉地へと続く山道を進んでいきました。
出発したときには降っていた雨も、少し前からやんでいます。
遠くの雲の向こうに、晴れ間が広がってきているのが見えていました。

(お天気がいちばんだ)

実際、運転していても・・・
お天気次第で、期待感もだいぶん違ってきます。
(ここに来るのも、何度目かな)
この辺りも、もう私にとっては見慣れた山道の景色でした。
いくつか古い温泉宿の前を通りすぎて、目立たない駐車場が見えてきます。
車を入れました。
ようやく到着です。

外に出て、雨上がりの空気を胸いっぱいに吸い込みました。
明るく陽射しが照りはじめています。
(んー、いいなあ)
駐車場には、私の車1台のみ・・・
いま奥まで行ったところで、どうせ誰にも会えないのはわかっていました。
道の向こうに、小さなお花がゆらゆらなびいているのが見えます。

トートバッグからデジカメを出して近づきます。
(かわいい)
可憐な感じが素敵でした。
私、こういうのを写真に撮るのが好きです。
「ぴぴっ・・・」
何度かシャッターを切りました。

しばらく時間をつぶします。
(誰か来ないかな)
写真を撮ったり、自販機で買ったお茶を飲んだり・・・
ここは、粘りどころでした。
山の歩道を行った先にあるここの温泉には、もう過去に何度も来たことがあります。
正直、嫌な思いをさせられたこともありました。
経験上、とにかく相手を見極めることが何よりも大事とわかっています。
(あの温泉に行こうとする人)
(いい人、来ないかな)
この駐車場でさりげなく待ちぶせているのが、いちばん安全なはずでした。

(それにしても、ひとけがないな)

こうして待っていると、なかなか誰も現れないものです。
時計を見ると、もう1時間近く経っていました。

(今日は、だめかな)

さすがに、諦め気分になってきます。
やはり、朝方からずっと雨模様だったのが大きいのかもしれません。

(せっかく、こんなにいい秋晴れになったのに)

その後も、どれぐらいの時間そこにいたでしょうか。
不意に、向こうから自転車が近づいてきます。
(自転車・・・地元の人?)
私は、道のはじに寄りました。
乗っているのは、60歳ぐらいに見える頭の薄いおじさんです。
「ギキー」
耳障りなブレーキ音を響かせて、停まりました。
花を指さして、

「それ、○○だからな」

ニコニコしながら教えてくれます。

「あ、はい」
「ちょっと写真を撮らせていただいてただけです」

おしゃべり好きな感じの、地元のおじさんでした。
べつに質問したわけでもないのに・・・
このあたりの花々のことをいろいろ教えてくれて、
「温泉に来たか?」
ニッコニコ聞いてきます。

「初めてか?」

一瞬迷いましたが、
「はい」
にこっと『嘘』を答えていました。
警戒心のない表情をつくって、微笑んでみせます。
森に入る歩道のほうを見ながら、
「あの先ですよね?」
この辺りのことを何も知らないふりをしました。

※ ここからは、おじさんの言葉もあえて標準語にして書きます。

親切心のかたまりのような人でした。

「教えてあげるよ」

わざわざ自転車を停めて、導いてくれようとします。

「あ、いえ」
「そんな、いいですよ」

いちおう、いちどは遠慮する素振りをしてみせてから・・・

(とにかく、なにか動いてみなきゃ)
(このままじゃ、らちがあかないし)

「ありがとうございます」

お言葉に甘えるふりをしました。
案内されるかたちで、ふたりいっしょに森の歩道を進んでいきます。

(いま行っても、誰もいない)
(まさか、このおじさんが相手ってわけにもいかないし)

とにかくおしゃべり好きなおじさんでした。
背は私より低いぐらいで、
「この先の○○で、△△をしてるんだ」
わりと昔からの□□さんだと教えてくれます。

レンタカーのナンバープレートを見たのでしょう。

「お嬢さん、東京から?」
「はい」

おじさんは、相変わらずのニッコニコ顔でした。

「こんなとこまで」
「若い子ひとりで、めずらしいね」

世間話を続けながらも・・・
ちょっとだけ、その目にいやらしさがよぎった気がします。

一瞬、思いました。
(もしかして)
(この人でも、脈あり?)
このおじさんにお風呂を覗かれてしまう・・・
そんな恥ずかしい自分をイメージしはじめている私がいます。

目的地の温泉へと、階段道を降りる場所が見えてきました。
実際には何度も来たことのある、『○○湯→』という朽ちた表示板・・・
でも、そのまま通りすぎようとしています。

「あれ?」
「ここじゃないんですか?」

「そっちは、まちのお湯だよ」
「本当のは、こっち」

さらに先へと歩道を進んでいきました。
「そうなんですか?」
笑顔を取り繕いながらも、
(本当に、だいじょうぶ?)
(ついていって大丈夫なの?)
さすがに、ちょっと警戒してしまいます。

でも、それも取り越し苦労でした。
その後もしばらく歩いていくと、大きく曲がるように・・・
下へと降りていく道すじ(?)が、見えてきます。
おじさんの後に続いていくと、川辺に出ました。

(すごい)

大きな川岩がごろごろ転がった先に・・・
透明のお湯がたまった『湯だまり』が見えます。
なんの整備もされていない・・・
まさに純天然の野天風呂でした。
本心から感動してしまって、
「すごーい」
思わず言葉にしてしまいます。

河原のすぐ向こうが、川でした。
岩の低いところを縫うようにして、湯だまりに近づきます。
しゃがんで、お湯に手を入れてみました。
少しぬるいですが、なにも問題ありません。
(こんな温泉、入ったことない)
教えてもらわなかったら、決して訪れることのできなかった場所でした。
感激してしまった私は、きっと目を輝かせていたにちがいありません。

「すごいですね」
「ありがとうございます」

素直な気持ちでした。

「まず一般の人は来ないから」
「○○○だから安心して入んなさい」

ここまで案内してくれたおじさんが、ちょっと自慢げな顔になっています。

「じゃあ、俺は○△□×を見てまわるから」
「ゆっくり入っていったらいい」

最初のせりふは、よく聞き取れませんでした。
でも、
「ありがとうございました」
しっかりお礼を言って、見送ります。
おじさんは、岩場の奥へと歩いていきました。

デジカメを取り出して、
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
目の前の素晴らしい景色に、たくさんシャッターを切ります。
私の頭の中で、もう露出のこととか・・・
そんなこと、なんだかどうでもよくなっていました。
この自然の中の野天温泉を目にして、純粋に感動していたのです。
おそらくは、本当に地元の人しか知らない場所でしょう。
温泉好きの血が騒いでいました。
(こんな温泉にはいれる)
どうしてもテンションが上がってしまいます。

風景全体をカメラに収めようと・・・
すぐ目の前の岩の出っ張りに、
「よっ」
登ってみます。

が・・・
(あっ)
反射的に、また降りていました。

一瞬、見えてしまったのです。
背中を丸めるようにして、後ろの岩場に隠れているあのおじさん・・・

(そっか)
(やっぱりそうなんだ)

意外にも、それほどには驚いていない自分がいました。

(あんなに親切にしてくれたけど)
(やっぱり、そういうことか)

正直に書けば・・・
いっしょに歩いていたときから、なんとなく予感はあったのです。

(この人、私のことを覗く気だ)

どっちにしろ、文句のつけようのない展開でした。
望んでいたシチュエーションが、ひとりで向こうからやって来てくれたようなものです。
同時に、
(どきどきどき)
強いプレッシャーが襲ってきました。
あの人とはいっぱいしゃべってしまった直後だけに、余計恥ずかしさを感じます。
胃が『きゅうっ』としました。
景色にカメラを構えるふりをしながら、
(どうしよう)
自分の気持ちを確かめます。

(このおじさんなら)
(そんなにリスクは高くない)

この人なら、静かに『見ているだけ』のはずでした。
うまく説明できませんが、感覚的にわかるのです。

それに・・・
これって明らかに、私の大好きなシチュエーション・・・

(私は、ちっとも悪くない)
(なにも悪いことしてるわけじゃない)

この流れなら・・・
客観的に、私には非がありません。
(何も気づかないうちに、覗かれてしまう)
(男の人に、はだかを見られちゃう)
そんな『かわいそうな女』になりきることのできる興奮が、
(どうしよう)
(どきどきする)
早くも、私を昂ぶらせていました。
ねえ、おじさん・・・
(私に会ったときから狙ってたの?)
(最初から、この子のはだかを見てやろうって思ってたの?)
そんな相手の前でお風呂に入ろうとする自分を想像するだけで、
(ああん)
(恥ずかしすぎる)
あまりの屈辱感に、奥歯を噛みしめてしまいます。

おひとよしそうな顔で、周りを見ました。
「ふう」
大きく息を吐きます。
デジカメをトートバッグにしまいました。

(田舎のおじさん)
(私のお風呂、のぞかせてあげる)

演技をはじめていました。
しきりに周りを気にする素振りをしてみせながら・・・
シャツのボタンを外していきます。
指先が震えているのが自分でわかりました。
スカートも脱いで、ブラとパンツだけの下着姿になります。

不安そうな顔になってみせました。
道すじがあるほうだけは岩場ですが、あとはほとんど河原です。
かなり遠くからでも見通せてしまうような場所でした。
そんな思いっきりの『野天風呂』に、
(おじさん)
(この子、なかなか脱げずにいるよ)
物怖じしてブラを外せずにいるふりをします。

無垢な女を演じていました。
しつこいぐらいに、きょろきょろしてみせます。
おどおどした表情で、
(おじさん。。。)
(この子のおっぱい、見たい?)
背中のホックに手を伸ばしました。
(いる)
(あの岩の隙間から見てる)
胸からブラを外します。

おっぱいを露わにしたまま、びくびくした顔をしてみせました。
(ああん)
(見られてる)
まる出しになった私の胸に、きっとおじさんの目は釘付けです。
(あああ、恥ずかしい)
この背徳感が最高でした。
恥じらうように何度も周りを気にしてみせて・・・
決心したように、腰のパンツも一気におろします。

全裸でよろけるようになりながら、
(ヤあん)
(見ないで)
足首からパンツを抜きました。
手でからだの前を隠しながら、湯だまりに入ります。

「ざば、ざば」

(どきどきどき)

お湯につかって、
「ふーっ」
大きく息を吐きました。
ようやくリラックスした顔をしてみせますが、
(どきどきどき)
本当は、いまにも心臓が破裂しそうです。

何も知らないふりをして、
「ふうーっ」
川の景色にみとれているふりをしました。
さりげなく、後ろを振り返ります。
独り占めの野天温泉に、幸せそうな表情を浮かべてみせていました。
右後方のあの岩の裏・・・
おじさんが私を覗いているのがわかります。

このどきどき感が、たまりませんでした。
(ああん)
(気持ちいい)
そう・・・
私は、何の罪もない『覗きの被害者』・・・
(かわいそう)
(男の人に覗かれてるのに)
何も気づかずに、真っ裸でお湯につかっています。
男の人が見ている前で、
(あああ、どきどきする)
何も知らずにいるのです。

お湯そのものは、さほど熱くありませんでした。
地下で、川の水がまざっているのかもしれません。
それでも・・・
しばらくつかっていると、だんだんのぼせてきます。

自分で自分の気持ちを煽っていました。
(おじさん、恥ずかしいよ)
(わたし、なにも着てないよう)
ひとたびお湯から出たら、どこにも隠れ場はありません。
(おじさん、見ちゃだめ)
見られてるなんて知ったら・・・
(この子、ショックで泣いちゃうよ)

立ち上がって、
「ざば」
湯だまりから出ました。

何も知らない顔をして、
(ああん、おじさん)
おじさんの正面を向いて立ってしまいます。
今度は、手で隠しませんでした。
ぼけーっと、山の木々を見上げるように・・・
一糸まとわぬ姿で、そのまま突っ立ってみせます。

(ひいい)
(恥ずかしい)

東京から来た『お嬢さん』の、全裸姿を披露してあげていました。
その場に棒立ちになったまま、
(うううう)
(見ないでえ)
色づきはじめたかえでの葉を、笑顔で見上げてみせます。

岩場からの視線を意識していました。
(かわいそう)
(見ないであげて)
まる出しのアンダーヘアが、真横にひしゃげています。
胸を隠すこともなく、羞恥心に耐えました。
(見ちゃだめ)
(かわいそうだってば)
真正面からこの子のからだを眺めさせてあげます。

無警戒な女の子になりきりました。
自然な感じで振り向いて、今度はおじさんに背中を向けます。

(かわいそう)
(この子、かわいそう)

景色をみつめるふりをしながら・・・
おじさんに、白いお尻を見せてあげました。
気持ちよさそうに、
「んん、ぅうー」
空に向かって、全身で伸びをします。
全裸のまま、ぐーっと背骨を反らしました。
伸ばした全身を震わせながら、そよ風を肌に受けとめます。

「ふう」

(おじさん。。。)
(わたし、恥ずかしいよ)

おずおずと、湯だまりに入りました。
お湯につかりながら・・・
羞恥の興奮を抑えきれない自分に、脚がぶるぶる震えてきます。
うっとりするような快感に包まれながらも、
(なんてかわいそうな子)
(この子には、なんの落ち度もないのに)
自分で演じるこの『お嬢さん』が、不憫でなりませんでした。

(おじさん、よかったね)
(こんなキレイな子の、はだか見れて)

自虐的な気持ちが昂ぶっていました。
もっとあの人のことを、喜ばせてあげたい気持ちにかられます。

(若い子のお風呂のぞいて、どきどきする?)
(ぜんぜん気づかれてないと思ってるでしょ?)

しばらく、そのままお湯につかっていました。
空の高いところで、ゆっくりと雲が流れていきます。

(何も知らないふりしてあげる)
(むじゃきに振る舞うふりしてあげる)

頃合いをみて、
「ざば」
再び湯だまりから出ました。
濡れたままの素足で、そのままスニーカーをはいてしまいます。

もういちどトートからデジカメを出しました。
手ごろな小岩の上に立ってみます。
(ああん、おじさん)
(わたしを、見て)
まるで、朝礼台の上にでも立たされているような気分でした。
はいているスニーカー以外は、正真正銘の真っ裸です。
おじさんに、股の『割れ目』が見えているはずでした。
わずか数十cmの高さですが、屈辱感でいっぱいになります。
お嬢さんっぽく『にこっ』と微笑み顔をつくりました。
自分に向けたデジカメを持った手を・・・
できるだけ前に伸ばして、
「ぴぴっ」
顔の『自撮り』をしてみせます。

(ひいい)
(恥ずかしい)

あまりの羞恥に、泣き出しそうな気持ちでした。
小岩の上に立ったまま・・・
視線に辱められている感覚で、ヌードの私を見てもらいます。
何度もにっこり微笑みながら、
「ぴぴっ・・ぴぴっ・・・」
川の流れを背景にして、シャッターを切りました。

(どきどきどき)

そして、そのまま河原をひょいひょいと・・・
真っ裸のままで、川辺まで歩いていきます。

(おじさん見て)

たった10mほどですが、
(ああん、私)
(こんな格好で、河原を歩いてる)
石をまたごうと足幅が開くたびに、ものすごく興奮していました。
まさか人に見られているだなんて、夢にも思わないというふうに・・・
生まれたままの姿で、はしゃいでみせます。
澄みきった水に手を入れて、
「きゃっ」
その冷たさに悲鳴をあげてみせました。

にっこり微笑み顔をつくって、
「ぴぴっ・・ぴぴっ・・・」
またデジカメで自撮りをします。
自分なりのこだわりがあるかのように、
「ぴぴっ・・ぴぴっ」
画面を確かめながら、何度も撮り直すふりをしてみせました。

足もとを取られないように注意しながら、湯だまりへと戻っていきます。
さりげなく確かめました。
おじさんの隠れ場所は・・・
(いる)
あの岩の、さらに後ろのあの岩の裏・・・

(ねえ、おじさん)
(いま、どんな気持ち?)

近づいていきながら、
「let it go♪・・let it go♪」
だいぶん前に流行った歌のメロディを口ずさみます。
自分の腰ぐらいの高さがある岩でした。
隠れているおじさんの目前にあるその岩に・・・
ひょいと登ってしまいます。
振り返るように、川のほうを向きました。
(どきどきどき)
ほんの3m後ろには、私を覗いている男の人・・・

岩の上は、平らではありません。
右足に重心を残したまま・・・
足場を求めるように、隣のくぼみに左足を伸ばしていました。
肩幅以上の開脚状態になって、
(ひいい)
(見えちゃう)
岩の上に立ってしまいます。

(ああん、見ないで)

私の恥ずかしいところがまる見えでした。
すぐ後ろのおじさんの存在には、まったく気づいていないふりをします。
そのまま、デジカメを持った手を前に伸ばしました。
今度は山を背景に、
「ぴぴっ」
自分に向けてシャッターを切ります。

(ヤあん)
(もっと)

自尊心をかなぐり捨てました。

「ぴぴっ・・ぴぴっ・・・」

背景とアングルを合わせるかのように、腰を低く落とします。
片手で、足もとのでっぱりにつかまりました。
岩の上に乗ったまま、
(ああん)
中腰の姿勢になってしまいます。
デジカメを持ったほうの手を、前に伸ばしました。
おじさんが目にしている私の後ろ姿は・・・
あられもなく肛門までまる出しにして、
(だめえ)
お尻を開ききらせている『かわいそうな』お嬢さんです。

(イヤあ)
(恥ずかしい)

「ぴぴっ」

(どきどきどきどき)

おじさんに、私の恥部がまる見えでした。
恥ずかしい『縦の割れ目』を、後ろから覗かせてあげます。
自分の顔を撮るふりをして、
「ぴぴっ」
さりげなくデジカメの角度をずらしていきました。
何も知らないふりをして・・・
自分の『背後』が写るように、
「ぴぴっ・・ぴぴっ・・・」
何度もシャッターを切ります。
ガニ股の自分に、言いようのない興奮を覚えていました。
(泣いちゃう)
(もう泣いちゃうよ)
必死に、羞恥心に耐えます。

そっと岩から降りました。
ご機嫌な声色で、
「let it go♪・・let it go♪・・・」
またメロディを口ずさみます。

(もうだめ)
(わたし、もうだめ)

演技を続けようにも、もう限界でした。
あまりの恥ずかしさに、本当はこのまま身悶えたいぐらいです。

(帰らなきゃ)
(これ以上はむり)

スニーカーを脱ぎました。
不自然に思われないよう、最後にもういちど湯だまりに入ります。
ぬるいお湯につかりながら、
(もう・・だめ・・・)
うまく呼吸ができませんでした。
頭の中が『じーん』としびれて・・・
(男の人が見ている前で)
(あんなにみっともないポーズ。。。)
何もかも忘れそうになりながら、陶酔感にひたってしまいます。

岩場の陰のおじさんに、心の中で話しかけていました。

(よかったね、おじさん)
(見たいの見れて、よかったね)

憐れなお嬢さんになりきっている自分に、恍惚としてきます。

でも、おじさん・・・
(もう、むり)
(わたし、耐えられない)

「ざば」

湯だまりから出ました。
スポーツタオルでからだを拭きます。

何食わぬ顔で下着をつけて、服を着ました。
荷物をまとめて、
(さよなら、おじさん)
その場をあとにします。

駐車場まで戻った私は、すぐに車をスタートさせていました。
そのまましばらく走ってから、
(もういい)
(このあたりで)
道幅の広いところで停車します。

トートからデジカメを取り出しました。
(どきどきどき)
気持ちを落ちつかせて・・・
撮った画像を確認してみます。

(どきどきどき)

大自然を背景にして微笑む、私の顔のアップ・・・
アングルが適当で、すっかりピンボケな自撮り画像・・・
そして、
(ああ)
岩から身を乗り出しているおじさんが写っています。
でも、
(だめだ)
ピントが合ってなかったり・・・
ブレて流れてしまっていたり・・・
けっきょく、うまく撮れているものはありませんでした。

(ばか・・・)
(おじさんの馬鹿・・・)

自分でもわけのわからない、感情の昂ぶりがわきあがります。
涙があふれ出していました。
悔しいとか悲しいとか、そういう負の感情ではありません。
写真は残念だったけど・・・
(あああ。。。)
(いい気分。。。)
停めた車の運転席で、わんわん泣いてしまう私でした。

アイドリングしたままのエンジンが、
「ぶぶぶぶ・・・」
ときおり変調するように、車内に響きます。

人のいない山道に、木々の繁みが影となって揺れていました。

涙が止まって、
「ひっく、ひっく」
ようやく呼吸が落ち着いてきます。

(ばか・・・ばか・・・)

子どものように泣いて、すっきりした気持ちになっていました。
(来てよかった)
満ち足りた充実感でいっぱいです。

そして・・・
(オナニーしたい)
すがすがしい気持ちで、
(あああ、したい)
その強い欲求に襲われます。

エンジンをかけて、車をスタートしていました。

(どうせなら)
(誰もいないさっきの河原で)

大きくハンドルを切って、走って来た道を戻ります。

(さっきのあの河原で)

覗かれていた自分を思い出しながら・・・
真っ裸でオナニーしたい・・・

われながら、歪んだ衝動でした。
でも、そんな自分を止められません。

(止める必要なんかない)
(邪魔する人なんて、いないんだから)

さっきの駐車場が見えてきました。
いちばん奥の場所に駐めて、車から降ります。

おじさんの自転車は、もう無くなっていました。
その代わりに、オフロードのオートバイが1台停まっています。
(えっ)
ちょっと微妙な気持ちになりました。
今の私は、もうオナニーしたくてたまらないのです。
人の存在は、ただ邪魔なだけでした。
ナンバープレートをチェックすると、県内のオートバイです。

(行こう)

いてもたってもいられません。

(だいじょうぶ)

きっと『○○湯』のほうに入ってるはず・・・
あの奥の野天まで行けば、誰もいない・・・

森の歩道を歩いていきました。
しばらくして、朽ちた木の表示板が見えてきます。
『○○湯→』
下まで行って確認すべきか、迷いました。
でも、この階段道を下りて行って・・・
そのオートバイの人と顔を合わせてしまうのも、また面倒です。

(いいや)

自分の勘を信じました。
そのまま素通りして、森の歩道を奥へと進みます。

(どきどきどき)

下る『道すじ』が近づいてきました。

さっきのおじさんのことを思い出して、
(どきどきどき)
あらためて緊張してきてしまいます。

(ん・・・?)

なんとなく気配を感じます。
そっと息を殺して、岩場まで下りていきました。

(いる?)

岩のあいだから、湯だまりのほうを確かめます。

(あ・・・)
(だめだ・・・)

自分の勘が、外れていたのを知りました。

男の人が、ひとりで温泉にはいっています。

(意外と若い?)

高校生ぐらいの男の子でした。
荷物の横にヘルメットがありますから、彼があのオートバイの持ち主でしょう。
一瞬、計算がよぎりました。
(男の人と、ふたりっきりだ)
再びのチャンスと言えば、チャンスです。

でも・・・
(いや、だめだ)
(あぶない)
冷静になって、すぐに諦めました。
年齢的に、どう考えてもリスクの高すぎる相手です。

(戻ろう)

そっときびすを返しかけて・・・
急に、いたずら心がわきました。

(せっかくだから)

男の人のはだかを見るチャンスです。

(それも、高校生の)

まるで、さっきのおじさんになったつもりで・・・
岩場の隙間から、湯だまりの彼を覗いてみたくなりました。

(どきどきどき)

いけないことをしているのは、百も承知です。
でも、それだけにどきどきしました。

切れ長の目に、団子っ鼻の男の子・・・
ひとりでお湯につかるその顔は、とても純朴そうです。

(どきどきどき)

のぼせたように湯だまりから出たときには・・・
彼のお○んちんがまる見えになりました。
思わず、息を殺してじっと観察してしまいます。
色の濃い、象の鼻のようなそれが『だらん』と前に下がっていました。

(高校生の、お○んちんだ。。。)

いわゆる包茎というやつでしょうか。
先端まで同じような形状で、先だけがすぼんでいます。

(どきどきどき)

他人のプライバシーを覗き見しているという異様な昂ぶりがありました。

(あの子。。。)
(見られてるとも知らないで)

悪いと思いながらも、すごく意地悪な気持ちになります。
こことぞばかりに目に焼きつけている自分がいました。

(ぼけっとしちゃって)

何も知らずにいる彼に、
(ふうん)
(そんなかたちなんだね)
心の中で話しかけながら・・・
先の塞がった『お○んちん』を、じろじろ観察してやります。

(かわいそうに)
(こんなに見られちゃって)

もしも女に見られていると知ったら・・・
この子は、どれほど恥ずかしい思いをすることでしょう。

胸板の薄い、痩せた男の子でした。
あばらの浮いたからだに、細い筋肉がすじばっています。

さすがに罪悪感を覚えつつも・・・
覗きながら、どこかその皮膚感の若々しさに感心していました。
真っ裸な男の子のからだを、
(ふうーん)
(へえー・・・)
上から下まで見物させてもらいます。

(どきどきどき)

心の中にわきあがってくる黒い雲を、抑えられませんでした。
気づかれないように、静かにその場を離れます。

(純朴そうな、バイクくん)
(逆の経験してみたいでしょ?)

もう、すっかりその気でした。

(そうだよ)
(じゃまする人なんか、いないんだから・・・)

ひとけがないということは・・・
言い換えれば、それだけリスクも高いということでした。
(でも、さっきだって)
あんなおじさんを相手に、私はあれだけやれたのです。

(やる)
(あの子の前で、もういちど)

1日に2度もチャンスをつかむことのできる自分が幸せでした。
もちろん、怖れがないわけじゃありません。
でも、
(できる)
目の前のこの状況に、気持ちが揚々としてきます。

ある程度まで離れたところに行って、そこで立ち止まりました。

「ふーっ」

大きく息を吐いて、気持ちを整えます。

けっこう冷静でした。
(多感な年頃の男の子・・・)
(それも、1対1・・・)
じゅうぶんに注意を払わなくちゃと、気持ちに釘を刺します。

(私なら、できる)

自らを鼓舞していました。
今度は、
「じゃりっ」
「ざりっ」
わざと足音を出しながら、あらためて岩場へと近づいていきます。

(どきどきどき)

そのままひょいひょいと・・・
一気に岩の低いところをすり抜けて、
(いまだ)
湯だまりのバイクくんと、いきなり鉢合わせしてみせました。

「あっ!」

びくっと目を見開いた彼が、お湯の中で固まっています。

「うそっ」
「ごめんなさいっ」

私は、口もとに手を当てて驚いたふりをしてみせました。

「あ、あっ、ごめんなさい」

お湯の中の彼を見ないようにと、その場で後ろを向きます。

動揺した口調で、
「すみません」
「時間をおいて、出直してきます」
そのまま立ち去ろうとしてみせました。

まさか、他人とバッティングするとは思ってもいなかったのでしょう。
この男の子も、びっくりしているようでした。
動転するふりのお姉さんにつられたように、

「ぼく、もう帰るところですから」
「すみません、すぐ出ます」

バイクくんも焦った口ぶりで謝ってきます。

(だいじょうぶ)
(この子なら)

そう直感していました。
人のよさが現れています。

「あ、じゃあ私・・・」
「あっちで待ってますね」

おどおどした感じで、岩場のほうへと戻りました。
道すじに出る手前あたりで、適当な岩に腰かけます。

(よしっ)
(うまくいった)

それなりの手ごたえを感じ取っていました。
(すぐに出てくるはず)
そのまま、そこで待ちます。

頭の中で、いろいろセリフを考えていました。

(だいじょうぶ)

私には、この容姿があります。
どこからどう見たって、美人でスマートな『お姉さん』でした。
きっとあの子にも一目置かれるはずです。
自信がありました。
絶対に覗こうとしてくるはず・・・

(どきどきどき)

心臓が、激しく胸を打ちます。

5分もしないうちに、
(来た。。。)
服を着たバイクくんが岩のあいだから現れました。

ごめんねという顔で、
「すみません、せかしちゃったみたいで」
私は、腰をあげます。

「いえ」

高校生らしく、初々しい笑顔でした。
そして、すぐに気づきます。
彼の顔つきが、急に不自然になったことを。

明るい笑顔で、私から話しかけていました。

「まさか、こっちに入っている人がいるとは思わなくて」
「駐車場の、緑のオートバイの方ですか?」

「はい」

男の子が頷きます。

「ここ、よく来るんですか?」

にこやかに尋ねてみせると、

「あ・・・前にいちど連れてきてもらったことがあって」
「バイクの免許が取れたから、久しぶりに来てみたんです」

彼が、照れたように答えました。

(だいじょうぶ)

やはり悪い子ではなさそうです。
さっきから何か言いたげな顔をしているなと思っていたら、

「あの・・・○○さんですか?」

唐突に聞かれました。

一瞬、『えっ?』と戸惑いましたが・・・
記憶に、ピンっと引っかかります。

あっ、と思いました。
聞いたことのある名前です。

(たしか、前にも似てるって言われたことがある)
(お天気お姉さんかなにかの人だったはず)

「ち・・違います」

とっさに演技していました。
あえて『わざと』どぎまぎした素振りで、否定します。

「○○さんですよね?」
「夕方のお天気の」

思いもかけない展開に、わくわくしていました。
(この子・・・)
本当に、私をその人と勘違いしているようです。

不謹慎と思いながらも、気持ちがむずむずしてきます。

恥ずかしそうに、
「・・・ちがいます」
あくまでも『否定』してみせました。

私が、極端におどおどすればするほど・・・
相手はますます確信を持ったように、こっちの顔をじろじろ見てきます。

私はあからさまに無表情になってみせて、
「本当にちがいますから」
もう会話を切り上げたがっているふりをしました。

気まずそうに目を伏せて、
「すみません、どうも」
そそくさと、その場を後にしてしまいます。

彼と別れて、ひとりで岩場をすり抜けました。
湯だまりのところに行きます。

(どきどきどき)

心臓が、破裂しそうなほど鼓動していました。
なんということでしょう。
本当に、人違いをされてしまっています。

(覗かれる)
(ぜったい覗かれる)

それも・・・
相手は、まだ高校生の男の子・・・

(ああん、どうしよう)

あの子の心の中で・・・
いま、どれほどの葛藤が起こっているのか想像してしまいます。

トートの中から、デジカメを出しました。
景色を撮るふりをしながら、
「ぴぴっ・・・」
彼がやってくるのを待ちます。

100%、確信がありました。
自分と入れ替わりに野天風呂へと消えていったお姉さん・・・
その気になれば、いくらでも覗き放題な野天風呂です。
あの子が、見たい気持ちを我慢できるはずがありません。

ものすごい緊張感でした。

(あの男の子・・・)
たぶん、まだ童貞(?)だ・・・

根拠などありません。
一方的に想像を膨らませていました。

(女のお風呂を覗くなんて)
(きっと、味わったことのない興奮のはず)

すべての神経を研ぎ澄ませます。
その瞬間を待ちました。

(ああ、失敗した)
(なんで、あのとき調べなかったんだろう)

私自身は、その天気予報のお姉さんをテレビで観たことはありません。

前に似ていると言われたときに・・・
(どんな人だろう)
(ちゃんと調べておけばよかった)

ん・・・

(来たっ)

人の気配を感じます。

「ぴぴっ・・・」

景色を撮影しながら、
(どきどきどき)
さりげなく、目線をずらして探していました。

岩の隙間に揺れた、かすかな影の色・・・
それだけで、私にはじゅうぶんでした。
(いるっ、いる・・・)
あそこに隠れているのがわかります。

(ああああ)
(どうしよう)

絶妙な場所でした。
こっちからは、ほとんど見えません。
でも、向こうからは・・・
(あの・・隙間の重なるところ)
湯だまり全体がまる見えになる場所です。

(どうしよう)
(どうしよう)

重苦しいほどの、プレッシャーの重さを感じていました。
決して、大げさに書いているのではありません。
足がすくんで、もう死にそうでした。

(とてもじゃないけど)

脱げない・・・

脱げるはずない・・・

なかなか気持ちを落ちつかせることができません。
さっきのおじさんのときとは大違いでした。

でも・・・
舞台は完璧に整っています。
勇気をふりしぼっていました。

大きくため息をついて、
「ふう」
デジカメをトートの中に放り込みます。
演技をはじめていました。

(私は、なにも知らない)
(知らないんだから)

人の目を警戒するような素振りで・・・
きょろきょろしながら、シャツのボタンを外していきます。

(落ちついて)
(もっと落ちつかなきゃ)

周りを気にするふりをしながら、スカートも下ろしました。
ブラとパンツの下着姿になっただけで、
(ひざが・・震えてる・・・)
恥ずかしさでいっぱいになってしまいます。

男の子の視線を意識して、
(脱げない)
(もう脱げないよ)
涙がこみあげてきそうになりました。

全身の血液が『かーっ』と昇ります。
そのまま『すーっ』と引くように頭が真っ白になって・・・

(イヤあ)

手が、勝手にブラを外していました。

(ああだめ)
(だめだめだめ)

そのままパンツも脱いでしまいます。

「ざぶん」

湯だまりに入って、お湯にからだを沈めました。
とてもではないですが、彼のいるほうに顔を向けることができません。

(どきどきどき)

すさまじいプレッシャーを覚えていました。

やっぱり、あの年頃の男の子が相手というのは・・・
(ううう、むり)
こっちも並大抵の恥ずかしさではありません。

(どきどきどき)

どうしちゃったの、私・・・
いつまでたっても、鼓動の激しさがおさまりません。

気持ちが浮ついてしまったまま、冷静さを取り戻すことができずにいました。
お湯の中で、からだがすくんでしまいます。

もう、自分でもわかっていました。

(恥ずかしいよ)

私は、怖かったのです。
さっきのあの子の『真っ直ぐ』な目が・・・。

(あああ・・・バイクくん)
(どんな気持ち?)

きっとあの岩の陰で・・・
鼻息を荒くして、私をみつめていることでしょう。
一瞬でも見逃すまいと、
(ああん)
(たすけて)
お風呂ではだかのお姉さんに興奮しているはずです。

湯だまりの中で、からだを伸ばしました。
「ふうう」
大きく息を吐きながら、引きつっている自分の表情をほぐします。
(もういい)
(わかってる)
あの子の期待に応えてあげようと思いました。
お湯の中で、からだの向きを変えます。
リラックスした演技で、私のにっこり顔を見せてあげました。

「ざば」

お湯から出て、平らそうな岩に腰を下ろします。

ベンチ代わりに腰かけたまま、火照ったからだを冷ますふりをしました。
『ぼーっ』と、景色を眺めます。
川の流れをみつめながら、
「ふうう」
真っ裸でたたずんでいる私がいました。

(そんなに似てるの?)
(お天気の○○さんって人に)

あの子との距離は、15mぐらい・・・
のぼせたように、
「ふう」
ゆっくりと立ち上がりました。

全裸をさらけ出したまま、
「んっんっ、うー」
その場で大きく『伸び』をします。

おっぱいまる出しのまま胸を張って・・・
気持ちよさそうに、
「んんんー」
背骨をまっすぐ空に伸ばしました。

そして、
「ふう」
脱力したように腕をおろします。

(気持ちいいぃ。。。)

あそこから男の子が見てるのに・・・
こんな姿でのんびりしている自分に、恍惚としてきます。

(見て。。。)

一糸まとわぬ自分が、快感でなりません。
自然な感じで、男の子のほうに背中を向けます。
何気ない素振りで、前かがみになりました。

(遠すぎて見えない?)

それでもきっと・・・
あの子は目を凝らして私の一点をみつめているはずです。

足の甲の砂を払うふりをしながら、
(あああん)
さりげなくお尻を突き出していました。

目の前でというわけにはいきませんが、
(バイクくん。。。)
(恥ずかしいよう)
お姉さんのヌードで、あの子をどきどきさせてあげます。

(近ければ)
(もっと、近ければいいのに)

もう、さっきまでのプレッシャーなど消えてなくなっていました。

(ああん、バイクくん)

貪欲な自分が戻ってきています。

彼が隠れているのは、岩場に入ったけっこう奥でした。
私は、自分のお腹に手をやってさすります。

おしっこするつもりでした。
彼が潜む岩場に入っていく口実です。

切羽詰まった顔を演技して、素足にスニーカーだけはきました。

もう我慢できないという表情をつくりながら、
(出そう・・出そう・・・)
本当にしたくなるように自分に暗示をかけます。

心臓がどきどきしました。

(バイクくん、どうする)
(このはだかのお姉さん、きみの前でおしっこしちゃう)

きょろきょろ周りを確かめるふりをしながら、
(どきどきどき)
ひょいひょい岩場へと踏み入っていきます。

本当に馬鹿でした。
私は、完全に見込み違いをしていたのです。

一瞬の出来事でした。

すごい形相のバイクくんが、
「だざっ、じゃじゃっ」
目の前に飛び出してきています。
あっと思うと同時に、からだが硬直してしまっていました。
次の瞬間には、
(ひっ)
もう男の子が正面から抱きついてきています。

顔をそむけようとしても・・・
覆い塞がってくる彼の顔が、私の口に自分の唇を押しつけてきていました。
無理やりキスされたまま、振りほどくこともできず・・・
男の子の鼻息を浴びながら、
(イヤあ)
必死にあごをのけぞらせます。

(やめて、やめて)

すごい力でした。
立ったまま両腕ごと抱きすくめられて、身動きもできません。

「やめてやめて」

私の両腕をつかんだまま、
「○○さん、○○さん」
呼吸を荒げて、今度は胸に顔をうずめようとする男の子・・・
強引に乳首に吸いつかれながら、
(痛い、痛いっ)
悲鳴をあげることもできませんでした。
かろうじて口から出るのは、
「やめてやめて」
馬鹿みたいに、その同じ言葉ひとつだけです。

(いヤっ)
(こういうのは嫌っ)

頭の中が、真っ白になっていました。
本当に・・・本当に、そういうのは嫌なのです。

完全に力負けして、
(馬鹿だ、馬鹿だ。。。)
からだをよじるぐらいが精一杯でした。

がむしゃらに、私のおっぱいに顔をなすりつける男の子・・・
この子を責める気持ちというより、
(うそ・・うそ・・・)
自分の『馬鹿さ加減』に、からだから力が抜けてしまいます。

なぜでしょう。
まったく恐怖は感じていませんでした。
真っ白な頭の中で・・・
なぜか、どこまでも意識だけはフラットです。
自分を責めていました。

(私のせいだ)
(こんなの・・馬鹿だ・・・)

股のあいだに手が割り込んできていました。

ちろん嫌がってみせながらも、
「やめてやめて」
自責の念に押しつぶされて、ほとんど抵抗できずにいる私がいます。

(あああ)
(からだが動かない)

大きな手のひらが、私の大切なところを揉みまわしていました。

(あああ、イヤぁ・・・)

がさつな手つきに、思わずひざが折れます。
力任せにバイクくんを振りほどいていました。
その場にうずくまって
「やめてください」
泣きそうな声を出します。

一瞬『びくっ』として、その場に固まったバイクくん・・・
われにかえったような顔になっていました。
『まずい』・・・
『とんでもないことをしてしまった』・・・
そんな焦った表情を残して、
「ざじゃじゃじゃっ・・」
一目散に、逃げだしていきます。

(どきどきどき)

私は、その場にうずくまったまま動けませんでした。
そう・・わかっています。

(あの子が悪いんじゃない)
(悪いのは、私・・・)

しばらく放心状態でした。

(どきどきどきどき)
(どきどきどきどき)

ショックに呆然としたまま、ようやく重い腰をあげます。

湯だまりに戻って、お湯につかっていました。
うまく文章で表現できませんが・・・
『ショック状態』のまま、けっこう『ぼーっ』としていた感じです。
誰もいない温泉で、ひとり泣いていました。

(本当に馬鹿だ。。。)
(リスクをわかっていたはずなのに)

あの子に対する怒りの気持ちなど、ありません。
愚かな自分に、自己嫌悪でいっぱいでした。

(前にも)
(こんなことあったな)

これまでの過去の自分も思い出しながら、涙がとまりません。

(みんな、まともに働いて・・・)
(そして結婚していって)

それなのに、どうして私だけが・・・
いつもこんなふうに・・・
くだらないことに衝動を走らせているのか、自分でもわかりませんでした。
情けなくて、また泣きそうになります。

(もうしない)
(もっと、まともな人間になる)

つくづく思い知らされた気がしていました。
今まで私が無事だったのは、運が良かっただけなのです。
(今日だって)
よくあれだけで済んだ・・・

お湯につかったまま、
(もうやめる)
(こういうことからは卒業する)
そう決心していました。

そして、
(今日のことは、もう忘れる)
陳腐ですが、気持ちを切り替えるしかありません。
目の前の風景は、何事もなかったかのように穏やかなままです。
川のせせらぎをみつめながら、気持ちを空っぽにしました。

(忘れてしまえば)
(何もなかったのと同じ)

一生懸命に自分で自分を励まします。

(帰ろう)

お湯からあがりました。

トートから、スポーツタオルを出します。
もう、景色もろくに目に入ってきませんでした。
打ちひしがれそうになる自分に嫌気を覚えながら、からだを拭きます。

あ・・・と思ったときには、

「ざじゃじゃっ!」

横からバイクくんが飛び出してきていました。

(うそ・・)

さっきの彼が、必死の形相で抱きついてきます。

私は脱力してしまい、
(あ・・あ・・・)
まったく抵抗することができませんでした。

「ぃャぁ」

間髪入れず、
(なんで・・・)
(逃げたんじゃなかったの・・・)
もう口に唇を押しつけられています。

左右に顔をのけぞらせても無駄でした。
頭の後ろをつかまれて、
「んむ・・んむぅうぅ・・・」
むっちゅり押しつけられた唇を、口から離してもらえません。

本当は・・・
心のどこかで、『もうどうでもいい』という気持ちでした。
無理やり唇を奪われながら、
(ああ、また戻ってきたのか)
(泣いてた顔、見られちゃってたのかな)
ピントのずれたことを、ぼーっと考えてしまっています。

つかまれた両腕を、背中の後ろにまわされてしまっていました。
前が、そのまま無防備です。

(もういい)
(どうでもいい)

どうせ、二度と会うこともない男の子でした。

バイクくんが、乳首に吸いついてきます。
口では、
「やめてやめて」
泣きそうな顔でつぶやきながら・・・
(さわりたいんでしょ?)
(好きにすれば?)
どこか他人事のような感覚で、胸をぎゅうぎゅう吸われていました。

半ば観念したような気分で、
「やめてください」
嫌がっているふりだけはします。

(べつに、どうでもいい)

私の中で、何かが麻痺していました。

ずっと我慢していたおしっこ・・・
(どうでもいいよ)
(いまさら、なんだっていうの)
そのまま、失禁してしまいます。

「しゅうああ・・」

気づいたバイクくんが『ぎょっ』とした顔で、私のからだを放しました。

腰砕けに、地べたにしゃがみこむ私・・・

泣き顔を向けながら、
(おもしろいなあ)
(この子、こんなに驚いてる)
不思議な感覚に陥っていました。
やっぱり他人事のように、客観視する脳になってしまっています。
意識の中で、冷めた目で男の子を観ていました。

砂利の隙間を流れて広がるおしっこに、
「もうイヤ」
「やめてください」
両手で顔を覆う私・・・

腰を抜かして失禁しているお姉さんの姿に、バイクくんが固まっています。

自分がみじめでした。
怒りにも似た、投げやりな衝動がわきあがります。

別に、いいよ・・・
襲われたってかまわない・・・

すべて吹っ切れた瞬間でした。

(どうにでもなれ)

ぱっと腰をあげて、
「ばか・・ばか・・・!」
男の子に立ち向かっていきます。

それでも、本気では叩けませんでした。
グーにした手で、バイクくんの胸をぽかぽか殴ります。

「なに、すんのよっ!」

泣き顔で突進してきた私に・・・

慌てたように、
「すみませんっ」
からだを翻して逃げ出した男の子・・・

あっという間に、もとのほうへと姿を消していきました。

(はやく・・はやく・・・)

とにかく焦って、服を着ます。

(はやく)
(はやく・・・)

さすがにもう来ない・・・
頭で理解できていても、からだは震えていました。

(どきどきどき)

荷物をまとめて、大急ぎでその場をあとにします。

「はあ、はあ・・・」

息を切らしながら、森の歩道を戻りました。
あの子の、厚い唇の感触が・・・
まだ自分の口に残っているような気がします。

今ごろになって、不快感に背中がぞくぞくしてきました。

忌まわしい気分で、トートからデジカメを出しました。
メモリーをフォーマットして、今日の写真をすべて削除してしまいます。

(もうやだ)
(もうイヤだ)

乳首がひりひりしていました。
最後まで襲われずにすんだことを、どこに感謝していいのかわからない混乱した心境です。
でも、心に誓っていました。

(あんな怖い思いは、もう二度としたくない)
(もう二度とやだ)

再び、車をスタートさせます。
岩場から彼が飛び出してきた瞬間の光景・・・
何度も何度も、脳裏にフラッシュバックしていました。

(悪いのは、私・・・)
(こんなことばかりしてたら、いつか・・・)

自分を慰めながらも、また泣きそうになってきます。
愚かすぎる自分を呪うしかありませんでした。






仕事の都合で、今年の夏休みは長期連休になりませんでした。
何回かに分けて、2,3日ずつ取得という感じです。
(もう8月も終わっちゃう)
旅行に行く予定も特になくて・・・
いざ休みになっても、暇と言えば暇でした。

ひとりで遊びに行けるところ・・・
ネットで探してみます。
調べてみると、都内にも天然温泉がいくつもあることを知りました。
私はお風呂好きです。
(どうせやることもないし)
(平日だから、きっとすいてる)
行ってみようと思いました。
さらに詳しく調べてみます。
電車でそう遠くないところにも1軒みつけました。

荷物を準備してマンションを出ます。
夏の暑さもすっかり過ぎて、ここ数日は涼しいぐらいでした。
この感じなら、ゆっくりお湯につかるのも悪くありません。
電車に乗って目的地を目指しました。

実際に到着してみると・・・
雰囲気は悪くありません。
料金も、スーパー銭湯と同じぐらいでした。
受付を済ませて、脱衣所へ進みます。

脱衣所というより、プールのロッカールームに近い感覚でした。
意外と狭くて・・・
ロッカーは、ほとんどが使用中になっています。
(けっこう混んでるんだ)
受付で渡されたロッカーキーの番号を確かめました。
自分のロッカーをみつけて服を脱ぎます。
全裸になって、タオルだけ持ちました。
お風呂場に入ります。

かけ湯をして内湯に入りました。
お湯の色にすごく特徴があるのですが、ただそれだけという感じです。
つかっていても、正直あまり温泉という実感はありませんでした。
露天スペースに出てみます。
いくつもお風呂があって、いろいろ趣向を凝らしてあるのですが・・・
(わざわざ電車で来るほどでもなかったな)
温泉好きな私としては、物足りない気分でした。

狭いわりには、それなりに入浴客もいて・・・
入れ替わり立ち代わりで、人が動いている感じです。
騒いでいる子どもたちは誰からも注意されず、きゃーきゃー野放し状態でした。
私も、○○風呂・・・□□風呂と、ひととおり移動します。
そんな中で男の子をみかけました。
小学校1,2年生ぐらいの印象です。
どの家族連れの子かは、わかりませんでした。
単独行動をしていて、ひとりぼっちでお湯につかっています。
何度となく、目が合いました。

(私のこと、見てるなあ)

それとなく視線を感じるのです。
ちょっと違和感がありました。
こんな顔の私です。
自分で書くのもなんですが、男の子の目を引くところはあるかもしれません。
容姿だけをいえば・・・
20代前半のお姉さんに見えていても、おかしくないはずでした。
でも、さすがに・・・
(あんな子どもが?)
はだかでくつろぐ私を『特別視』しているとは思えません。
どう見たって、まだ6,7歳の男の子でした。

気になったのは、そのときだけです。
しばらくするうちに、私の意識からは消えていました。

そのあと、からだを洗ったりして・・・
最後にサウナ室に入りました。
小さいながらも、塩を使ったサウナです。

誰もいませんでした。
私ひとりです。
そこに、
(あ。。。)
ちょうど、あの男の子が入ってきました。
横に並ぶような感じになって、腰かけます。

温度自体は、そんなに熱くないサウナでした。

狭い空間に、男の子とふたりっきりです。
しかも・・・
太ももにタオルをのせただけで、真っ裸な私・・・
微妙に気まずい空気でした。
もちろん、
(相手は子ども。。。)
私が、勝手に意識してしまっているだけです。

でも・・・
(やっぱりおかしい)

どうしても違和感がありました。
さっきから、
(この子。。。)
はだかの私をじろじろ見ている気がしてなりません。
男の子の視線を意識しながら・・・
沈黙のときが流れます。

私のほうが、気まずさに耐えられなくなっていました。
警戒されないように、
「熱っついねえ」
とりあえず『にこっ』としてみせます。

友達にでも話しかけるかのように、
「ぼく、いま何年生?」
ふわっと問いかけました。

ちょっと間があきます。
(ん・・・?)
彼が、返事を戸惑っているのを感じました。
どうやら、あまり言いたくない様子です。
安心させようと、やさしく微笑みかけてみせました。
男の子が、
「3年生」
もじもじ答えます。

(えっ、うそ)

自分の耳を疑いました。
勝手に、6歳ぐらいだと思い込んでいた私・・・
実際、見た目はとても『幼く』見えるのです。

(3年生!?)

ものすごい衝撃を受けていました。
でも・・・
(言われてみれば)
3・・年生・・・にも、見えなくもない気がしてきます。

内心、動揺していました。
経験上、私は知っています。
この年頃の男の子は・・・
もうじゅうぶんに、異性を『いやらしい目』で見ているということを。

かろうじて、
「へえ、そうなんだあ」
気にもかけていない顔をしてみせていました。
にっこりと微笑んだまま、
「だれと来たの?」
男の子と会話を続けます。

田舎だったら、別に珍しくもないことでした。
そう自分に言い聞かせながらも・・・
でも、
(東京なのに)
男の子に見られながら、全裸でいる自分が恥ずかしくてなりません。
相手の視線に遠慮がなくなってきているのも感じていました。
そのくせ、
「おばあちゃん・・・あと、妹と」
いかにも『子どもぶった』口ぶりをする男の子・・・
(この子)
(ちゃんと計算してる)
自分を幼くみせようとしているのがわかるのです。

心の中で、いけない気持ちがわきあがっていました。
表面上は、
「ふーん、よかったね」
まったく普通にしてみせます。

そして、またお互いに無言になりました。

横目で、じっと眺めてくる男の子・・・
まる出しの胸を隠すこともなく、
(すごい見てる)
私は『ぼーっ』と前を見たままでいてあげます。
玉のような汗が、肌の表面に浮かんできていました。

べつに狙っていたわけじゃないのに・・・
こんなチャンスに巡り合ってしまっている私・・・

(ああん、我慢できない)

演技をはじめていました。
男の子の気持ちに『鈍感』な・・・
彼の視線を気にしていないお姉さんになりきります。
退屈そうなふりをしました。
手のひらで、自分のおなかを撫であげます。
すくった汗を、なんとなく前方の熱石(?)に投げてみせました。

「じゅっ」

蒸発しながら、湯気があがります。

黙ったまま、しばらく『ぼーっ』とそっちをみつめているふりをしました。
そして、タオルを横に置きます。
全裸で立ち上がりました。
熱石の囲みの前で、中を覗きこみます。

(どきどきどき)

男の子に背を向けて、立っていました。

(ああん)
(見えちゃう)

私は痩せています。
こうして脚を開いているだけでも、
(だめえ)
(恥ずかしい)
すぐ真後ろの彼に、恥部が見えているはずでした。

(見たくなければ)
(目を逸らせばいいじゃない)

自虐的な気持ちが昂ぶります。

(かわいいお姉さんだから)
(ずっと私を目で追ってたんでしょ?)

前かがみになって、今度は自分の脚から汗をすくっていました。

ふくらはぎを撫であげながら、
(見たいんでしょ?)
(見ればいいじゃない)
お尻が左右に開いています。
(ヤあん)
大切な部分を、まる見えにしていました。
私の『縦の割れ目』を、
(ああん、見ないで)
ほんの2m後ろから見物させてあげます。

(どきどきどき)

姿勢を戻して・・・
熱石の上で、手のひらをかざしました。
指先からぽとぽと落ちる汗に、
「しゅーっ」
「しゅうう」
音を立てて湯気があがります。

(ああん、恥ずかしい)
(振り向けない)

無理やり笑顔をつくりました。
後ろを振り返って、
「すごくない?」
得意げに微笑みかけてみせます。

(ばか、ばか・・・)
(そんな顔しないで)

子どものくせに・・・
男の子の顔が『にんまり』していました。
にやにやしながら、
(だめえ)
(恥ずかしいってば)
ヌードの私に目線を走らせています。

私の自虐心に、完全に火がついた瞬間でした。
(もっと)
(もっと恥をかいてあげる)

「ぴったり7分だ」

のぼせたような顔で、壁の時計に目をやります。
無垢な微笑みを向けたまま、

「じゃあ、わたし」
「もう出るね」

男の子の横に置いてある自分のタオル・・・
取ろうと手を伸ばしながら『ふらっ』とバランスを崩してみせました。
そのまま、彼の上によろめいて・・・
その小さな頭に、
「こつん」
自分の頭を『軽く』ぶつけます。

「ああっ、ごめん」
「ごめん、痛かったね!」

思いっきり、動転した『ふり』をしていました。
男の子の肩を抱き寄せて・・・
まるで幼児にでもするかのように、
「ごめん、ごめんね」
ぶつけた頭を撫でてあげます。
偶然を装って、
「痛かったね」
自分の胸を、ぴったり彼のおでこにくっつけてあげました。

そして、彼の頭を離します。
申し訳なさそうな顔で、
「ごめんねえ」
相手の瞳を覗きこみました。

(どんな気持ち?)
(嬉しかった?)

満面のニヤケ顔で、首を横に振る男の子・・・
もういちど、
「ごめんね」
私は、にっこり微笑んであげます。
潮時でした。
彼を残して、サウナの外に出ます。

(もうだめ)
(わたし、だめ)

ものすごく興奮していました。
でも、それ以上に・・・
(そんなつもりじゃなかったのに)
(あんなことしちゃった)
なんとも言いようのない罪悪感でいっぱいになります。

(ごめんね)
(ごめんね・・・)

自責の念と、後悔が押し寄せていました。
(小学生にあんなこと・・・)
洗い場に行ってシャワーを浴びながら、
(もうイヤ)
(私って最低)
とてつもなく自己嫌悪に陥ります。

(帰ろう)
(はやく)

脱衣所に戻ったところで、涙があふれてきました。
(よかった)
(誰もいない)
泣いているところなんかを人に見られたら、不審に思われてしまいます。
震える手で、ロッカーの鍵を開けました。
ぼろぼろあふれてくる涙を手の甲で拭いながら・・・
必死に嗚咽をこらえます。

振り向くと・・・
(どきっ)
向こうの洗面台のところに、あの男の子がいました。
私を『じっ』と見ています。
(涙・・・まずい)
泣きべそ顔のまま『にこっ』と微笑んであげると・・・
聞いてもいないのに、
「あ・・・トイレに・・・」
彼のほうから言い訳していました。

「さっき、ごめんね」
「だいじょうぶだった?」

「うん」

私のことを、舐めるような目で見ています。

(ちがう)
(私は、悪くなんかない)

自分の馬鹿さ加減を、思い知らされていました。

(この子のほうこそ確信犯だ)
(罪悪感なんて、感じることない)

後悔の気持ちが、みるみる消えていきます。

(見た目はこんなに幼くても)
(この子は、本当は3年生。。。)

トイレなんて口実だと、みえみえでした。
はだかのお姉さんを、しっかり見納めに来たのです。

まだ涙を浮かべている私に、
「どうしたの」
男の子のほうが、不思議そうに問いかけてきました。

「ちょっと貧血を起こしちゃって」

適当な嘘を言って、ごまかします。

私の前を通りながら、
(本当はいやらしいくせに)
お姉さんの下半身に目を落としていく男の子・・・
一糸まとわぬ私の姿に、ご満悦の表情でした。
そのくせ自分だけは、
(恥ずかしがっちゃって)
終始、タオルでお○んちんを隠しています。
何度もこっちを振り返りながら、トイレのドアに消えていきました。

(わたし・・・)
(ばかだな・・・)

頭ではわかっていたはずなのに・・・
やっぱり、あの子をどこか純粋な目で見ていた私・・・
(でも、あの子にはもう・・・)
子どもながらに、悪意すら感じます。

(だったら、もういちど)
(そっちがその気なら)

躊躇いはありませんでした。
それどころか・・・
悔しさ半分、さっきより大胆な気持ちになっています。
(どうしてほしい?)
(どうされたら、どきどきする?)
あの子を抱きしめてあげたいと思いました。
でも、
(さわられるのはイヤ)
(ぜったいにイヤ)
ロッカーからバスタオルを出します。
からだに巻いて、しっかり留めました。

(ここは女湯なんだから)
(私は、なにも悪くない)

あの男の子のほうこそ・・・
本来なら、女湯に来ていること自体がどうかという歳なのです。

藤のイスに腰かけました。
つらそうに顔をうつむけて、そのまま待ちます。

1回勝負だと、自分に言い聞かせました。
(誰も来ないで)
(まだ、来ないで)
あれだけの入浴客がいるのです。
いつ誰が現れてもおかしくありませんでした。
あまり時間はないはずです。

(どきどきどき)

「カチャ」

トイレのドアが開きました。
少しでも私の近くを通ろうと、彼が近づいてきます。
(来た)
私は、演技をはじめていました。
ちょうど、さっき貧血だと嘘をついたところです。
目の前に来たときに、
「あ、ねえ・・ごめん」
生気のない顔で、言葉をかけました。
男の子の足が止まります。

「ごめん」
「私のロッカーから、ペットボトルを出してくれる?」

イスに腰かけたまま、つらそうな顔をしました。

「ちょっと貧血が」
「ひどくなっちゃった」

男の子が、
「うん」
あからさまに『嬉しそう』な顔をしています。

(そんなに私のこと)
(気に入っちゃったの?)

感情をそのまま表に出してしまうところが、やっぱり子どもでした。

お茶のボトルを受け取ろうとして、
「ありがとう」
イスから立ち上がりかけます。

そのまま、
「あ・・・」
棒立ちに固まってみせました。
眩暈に襲われたかのように、遠い目をしてみせます。
そして、
「あ・・あ・・・」
ふらふらっと、よろけてみせました。
床に両ひざをついてしまいます。

(どきどきどき)

心臓が爆発しそうでした。
でも、ぐずぐずしている暇はありません。
焦点の合わない目で、
「イス・・に・・・」
両腕を前に伸ばしました。
からだに巻いたタオルが外れそうになります。

(あ・・・)
(まずい・・・)

それでも続けていました。
バスタオルが完全に落ちてしまいます。
はだけた胸が、まる出しになりました。
かまわずに両腕を差し出します。

正面から受け止めてくれようとする男の子・・・
その彼のからだにしがみつきました。
(本当は)
(こんなのイヤなのに・・・)
相手に、おっぱいを押しつけてしまっています。

(こんなの特別だよ)
(特別なんだよ)

具合の悪い『かわいそうなお姉さん』に、なりきりました。

「うう・・ううん・・・」

朦朧とした表情で、男の子の首もとにしなだれかかってあげます。
天井を仰ぐように顔を上向けて、
(相手は子ども)
(こわくない)
彼の横顔に、鼻をうずめていました。
ゆらゆらと首をふらつかせながら・・・
男の子の顎骨に、
「う・・うう・・・」
少し開いた唇を密着してあげます。

(この子の前だと、恥ずかしい)

彼の鼻息が、顔にかかりました。
(でも、見て)
しがみついていた腕を離します。

「気持ち・・わるい・・・」

イスのほうにからだを向けました。
腰かけるのではなく・・・
イスの上に両腕を重ねて、そこに顔を突っ伏しました。
そのまま、
「はああ・・・はああ・・・」
苦しそうに息を荒げてみせます。

両ひざは床についたまま、
(ああん、見ないで)
股を大きく開いてしまっていました。
無防備に股間をさらけ出したまま、
(見ないでえ)
恥ずかしいところが、すべてまる見えです。

(あああん)

蛍光灯の明るさの下で、
「はああ、はあああ」
お尻の穴も、すっかり開ききっていました。
苦しそうに荒い息をしてみせながら、
(こんなにキレイなお姉さんなのに)
(そんなとこまで、まる見えだよ)
自尊心をかなぐり捨てます。

(ああああ)

陶酔感に、脳みそがとろけそうでした。
並んだ皺の中心まで『肛門』を見せつけて、
(そんなとこ、見ないでぇ)
自意識が、ぶるぶる羞恥に震えます。
恥ずかしすぎる自分の格好に、
(あああ)
(だめだ)
頭が真っ白になりました。
こみあげてくる快感に、自分で耐えられなくなります。

顔を上げて、よろよろとからだを起こしました。
ふらふらな感じでイスに腰かけます。

もう泣き出す寸前の心境でした。
目の前にいる男の子の顔を、まともに見ることができません。
つらいふりをして、両手で顔を覆いました。

「ごめんね」
「もう大丈夫だから」

(はやく行って)
(もうあっちに行って)

「みんなのところに行って大丈夫だよ」
「おばあちゃんたち、心配するよ」

床から拾ってくれたバスタオルを渡してくれました。
泣き笑いの微笑みで、
「ありがとう」
お姉さんのこのやさしい顔を向けてあげます。

彼がお風呂場に戻って行った瞬間、
(ああん)
(もう無理)
こらえきれなくなって、むせび泣いていました。
急いで服を身につけながら、
(もうだめ、わたし)
(恥ずかしすぎる)
この場から逃げることしか頭にありません。

荷物を持って脱衣所を出ました。
心地の良い『ぐったり』に襲われます。
涙を流して泣く快感・・・
その余韻に、うっとりと浸っていました。

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