2ntブログ

CFNM

CFNMや露出についての萌える体験をコピペしました(^^;)

2016-12

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ナチュラル

残り少ない夏休みに、やることもなく・・・
自然の風景を撮ることを目的に、東京西部に行ってきました。
カメラを持ってひとりぼっちですが、もともとそういうのも嫌いではありません。

目的の駅に着きました。
ホームに降り立った周りの人たちは・・・
登山目的の、けっこう本格的なスタイルの人たちばかりです。

(年配の人が多い)
(すごいんだなあ)

私は、カジュアルなリュックにジーンズという格好でした。
誰もが無言で、黙々と改札に向かって歩いていきます。

(なんか恥ずかしいな)
(私だけ、ひとり浮いている感じで)

私のことを見ている人なんて、誰もいませんでした。
でも、なんとなく引け目を感じてしまいます。

(ひとりになりたい)

ホームのベンチに腰かけました。
ペットボトルのお茶を飲んで、自分だけ改札に行くタイミングをずらします。

4~5分待ってから、駅前に出ました。

(東京でも、都心を離れれば)
(こんなに田舎的なんだ)

私の故郷とそう変わらない山の景色に驚かされる気持ちになります。
もう周りには誰の姿もありませんでした。

とりあえず・・・
下調べしておいた登山口を目指して散歩していきます。

真夏の、ものすごい陽射しでした。
道路を歩いているだけで、体力がどんどん消耗していきます。

(なにこれ)
(すぐバテちゃう)

あっというまに全身汗だくになっていました。

(暑い。。。)

山登りをするつもりはありません。
でも、写真を撮りに途中までは行ってみるつもりでした。

水分を補給しながら、息を切らせて坂道を登っていきます。
やがて、登山口とおぼしき場所に着きました。

(疲れた)

リュックからカメラを取り出します。
ここからは、山道でした。
気に入った場所でときどき撮影をしながら・・・
登山道を進んでいきます。

でも、自分の体力がこんなに落ちているとは思ってもいませんでした。

(暑い)
(暑すぎる。。。)

風景にカメラを向けながらも、まったく集中力が続きません。
分かれ道に差し掛かりました。
ここを左に行けば、登山道ではなくハイキングコースに向かうことになります。

ベンチがあったので、リュックを下ろして休憩しました。
予定では、ハイキングコースのほうに行くつもりだったのですが・・・

(帰ろうかな)

内心、もう写真を撮る気分でもなくなってしまっています。
Tシャツが、汗でびしょびしょでした。

(よかった)
(多めに飲み物を持ってきて)

お茶を口に含みながら、体力の回復を待ちます。
でも、
(ふう)
いちど腰を下ろしてしまったベンチから、もう立ち上がる気がおきませんでした。

(あーあ、帰るか)
(暑っちいなあ)

下のほうから一人、こちらに登ってくる男性の姿が見えます。
ハイキング姿のおじさんでした。
かなり『でぶっちょ』な体型をしています。
やはり汗だくになって、
「こんにちは」
疲れ切ったように私に挨拶してきてくれました。

「こんにちは」

私もかたちだけ挨拶を返します。
そのおじさんも、もうひとつのベンチに腰かけて休憩をしていました。

なかなか立ち上がる気力がわいてこない私・・・
ペットボトルを持ったまま、ぼーっと森を眺めます。

おじさんが、シューズを脱いでいました。
靴下も脱いでいます。

(汚いなあ)
(なにやってんの?)

見るともなしに、そっちに目をやると・・・
(あ・・・)
その白い靴下が朱色に染まっているのがわかりました。

びっくりして、
「大丈夫ですか?」
思わず声をかけてしまいます。

「ええ」
「どうってことないです」

怪我のことよりも・・・
私に話しかけられたことのほうに驚いているような感じでした。

「ちょっと靴擦れしちゃいまして」

照れくさそうに笑っています。

たまたま絆創膏を持っていたので、分けてあげました。

「すみません」
「ありがとうございます」

まあ、よく見れば・・・
私も血の『色』にびっくりしただけで・・・
それほど大したことはなさそうです。

それをきっかけに、少しだけ世間話になりました。
私も、先を急ぐわけではないので・・・
このでぶっちょのおじさんのおしゃべりに付き合ってあげます。

(そんなに太ってて)
(よく山歩きに来ようって気になるなあ)

おじさんは、嬉しそうでした。
これでも、外見の容姿にだけは多少の自信がある私です。
経験上、
(見てるなあ)
相手が私の顔に見とれてくれているのが、手に取るようにわかりました。
日焼け止めとリップぐらいしかしていない軽いメイクの顔で・・・
にこやかに微笑みかけてあげます。

(よかったね、おじさん)
(いま楽しくてしかたないんでしょ)

よこしまな気持ちがわいてきていました。
というか・・・
もう、写真を撮る気もおきません。

別に、そんなことをしに来たわけじゃないのに・・・
もうひとりの『私』が、
(どこかでチャンスないかな)
よからぬ期待感を覚えはじめていました。

意識的に、このでぶっちょさんに親切にしてあげようとしている私がいます。

「足、大丈夫そうですか?」
「いちおう、これ」

予備の絆創膏も、念のため渡してあげました。
やさしく接してあげると、
「平気、平気」
「本当、大したことないですから」
おじさんは、デレデレの顔になっています。

「それじゃあ私、お先に」

立ち上がって、リュックを背負いました。
おじさんを残して、自分だけ先に出発します。

(どきどきどき)

計算ずくでした。
ハイキングコースは一本道のはずです。

(ぜったいに)
(またいっしょになる)

のんびり歩いていくふりをしながら、懸命に『ふさわしい場所』を探していました。
もう、頭の中は『それ』でいっぱいです。

ときどき適当なところで景色を撮影したりして・・・
後ろから来ているはずのおじさんとの距離が空きすぎないように調整しました。

(来てる)

はるか後方に『その姿が見えた』ぐらいの距離感で、また歩きだします。

(どこか・・)
(・・・いい場所ない?)

自分の狙っているはしたない行為に・・・
それを想像しただけで、もう興奮していました。

(おじさん。。。)
(先を行く私のこと、気になってしょうがないんでしょ?)

ずっとチャンスを窺いながら・・・
その後も、なかなかこれといった場所に巡り合えません。

やがて、
(ん・・?)
行く手に、ある『○○』が見えてきました。

(どう?)

その横から伸びるように、落石防止用(?)の高い柵が続いているところがあります。
下部には大きな空間が空いていました。
近づいて行って、
(どきどきどき)
隙間から向こう側を覗いてみます。

(ああ。。。)
(ここしかない)

そこそこのスペースがありました。
一部、あっちのほうに作業用(?)の遊歩道のようなものが見えます。
すぐ目の前には、側溝がありました。

(この位置からなら・・・)
(まる見えになっちゃう)

もうひとりの私が、『やっちゃえ』と言っています。
気持ちを演技モードに切り替えました。

(でぶっちょさん。。。)
(偶然出会ったこの子の・・・見せてあげる)

胸をどきどきさせながら、そのときを待ちます。
やがて、遠い木々の向こうにあのおじさんの姿が現れました。
ちょうどそのタイミングで、
(いまだ)
挙動不審な感じに、ハイキングコースから外れてみせる私・・・
おじさんが近づいて来ていたことには気づいていなかったふうに装っています。

無理やり斜面を踏み上がっていく後ろ姿を、一瞬だけ見せてやりました。

(どきどきどき)

急いで、柵の裏側へと入り込みます。
一段低いところに側溝を見おろして・・・
さっき自分で覗いてみた隙間が、ばっちりそこにありました。

(できない)

いざとなって、あまりの重圧に決心が鈍ります。
ジーンズのフロントを外しかけて・・・
(やっぱり無理)
(まる見えになりすぎて怖い。。。)
とっさに判断を変えていました。

慌ててリュックを下ろして、フタを開けます。

(来ちゃう)

背中に手を伸ばして、Tシャツの上からブラのホックを外しました。

(よし、これぐらいなら)
(イヤっ、それでもやっぱり恥ずかしい)

あのおじさんの気配がそこまで近づいてきています。

柵の向こう側・・・
まさに通りがかってくるその寸前ぐらいで、
「くしゅっ」
嘘のくしゃみを聞かせてやりました。
さっきのあの子が、この裏に潜んでいることに気づかせます。

(どきどきどき)

リュックの中をごそごそするふりをしながら、タイミングを計りました。
全神経を、柵の向こう側へと集中させます。

(ああん、おじさん)

人目をはばかるように・・・
柵の裏側に隠れている、ひとりの女・・・

隙間から、ひょいと顔が覗きこんできていました。
私は、Tシャツのすそを掴みます。
絶妙な角度でした。

汗でびちょびちょになったそれを着替えようと・・・
おなかから一気にまくり上げて・・・

いま偶然外れてしまったかのように、ブラもいっしょにめくり上げてしまいます。

(ひぃぃ)

胸をまる出しにしてしまったまま、
(ほらっ、ほら)
(ブラが外れちゃってるよ)
脱ぎかけの湿ったTシャツを、わざと自分のあごに引っ掛けてみせて・・・
もがくように上半身をくねらせました。

(おじさん見てる?)
(この子のおっぱいだよ)

裏返しになりながら肌にまとわりついてくるそれを、やっとこさ頭から抜きます。

(ああああ)
(超、見られてる)

ものすごい興奮でした。
すぐそこの隙間に、覗いているおじさんの顔があるのがわかるのです。

首からぶら下がったままのブラを直しもせずに・・・
おっぱいまる出しで、リュックの中を探っている『この女』・・・
乳首が尖って、ぴんぴんに膨らんでいました。

(見ないで、おじさん)
(恥ずかしい)

ようやくブラを直して、リュックから取り出した新しいTシャツに着替えます。
われながら完璧な演技でした。
きちんと身なりを整えて・・・
再びリュックを背負いながらも、このシチュエーションに興奮を抑えられません。

(やっぱり)
(ああ、やっちゃえ。。。)

なおも演技を続けていました。

(中途半端に『立ったまま』のほうが)
(きっと本当っぽく見える)

あからさまに、何かに迷っているふりをしてみせます。

(ああ、できる)
(いまなら、本当にできちゃう)

リュックを背負ったままで、おろおろしてみせました。

まさかすぐそこに人がいるなんて、夢にも思っていないかのように・・・
思いつめた表情で、
(おじさん)
(私のこの顔を見て)
不安におののくように周囲を見渡します。

中のパンツごと、ジーンズをふくらはぎまで下ろしました。
柵を背にして、側溝のふちギリギリの位置に立ちます。

(ああん、見て)

ほとんど腰を落としませんでした。
肩幅ぐらいに両脚を開いて、上半身だけを少し前に屈めます。
スリムな、私の『小尻』を・・・
剥き出しのまま、柵のすぐ向こうにいるおじさんに向けていました。

(もっと)
(不安そうにしてみせろ)

遊歩道の折り返しのほうを、しきりに気にするふりをしてみせます。
つるつるのお尻を楚々とお披露目したまま・・・
せつない表情で、
(もっと心配そうに)
何度も左右を振り向きました。

柵の隙間から私を覗いているおじさん・・
そのすぐ目前で、
(ああああん)
う○ちをしようとイキみます。
こんな『美人』が、
(ううううう・・・)
死ぬほど恥ずかしい姿を、男の人に披露してしまっていました。

(もっと、ふんばれよ)

両足を踏みしめたままで、前かがみの背中を震わせます。

(だめえ)
(見ないで)

立ったまま、ぽとん・・・
(あ、ああ。。。)
たぶん、ウサギのフンみたいに小さなう○ちでした。

(ひいいん)
(恥ずかしい)

硬い粒のような固まりが、
ぽろっ・・・
・・・ぽとっ・・・・
2つ、3つと、足もとの側溝へと落ちていきます。

(ひいいい)

羞恥心に苛まされて、意識が飛びそうでした。

さらに大物の感覚がすぐそこまで迫ってきています。

(ああん)
(我慢できない)

わずか2m後ろから、こっそり覗いている男の人がいるのに・・・
まったく気づいていないふりを演じていました。

(だめえ)
(出ちゃう)

あんなにやさしくしてあげた『この女』が・・・
不憫にも、その相手の目の前で・・・

もう限界です。

(あ、あ。。。)

お尻の穴から、太いものが顔を出していく感覚がありました。

(ああああ。。。)

ゆっくりゆっくりと・・・
長いう○ちがぶらさがっていくのがわかります。

恥ずかしすぎて、
(見ないでえ)
一気に顔が熱くなりました。

とんでもない醜態に、
(ああ、わたし)
(ひとまえで、う○ちしてる。。。)
見られてしまっていることへの興奮を抑えられません。

とにかく演技をしていました。
見られていることに気づいていないふりを続けます。

「ぼとっ」

長さに耐えられなくなったかのように、真下に落ちていくう○ち・・・

死んでもいいと思いました。
(男の人に)
男の人に・・・
(見られてるう)

本格的に『しようとする』体勢をとって・・・
憐れにも腰をかがめてしまう『この女』・・・

(お願い、おじさん)
(人がいるって気づかせてあげて)

背後から覗いているあの人に、私の陰部がまる見えです。

(でないと、この子)
(このまま、あなたの前で・・・)

あ・・あ・・・
死にそうでした。
お尻を向けたまま・・・
(ちゃんと見てて)
(う○ちするとこ見てて)
女としての自尊心をかなぐり捨てます。
でも、
(ああ。。。)
なかなか出ませんでした。

おじさんの目の前で、
「ぷぅっ」
下品におならだけを鳴り響かせてしまって・・・

「ぶぅーぅ」

(ひいいん、恥ずかしい)

その代わりに、
(あ、あ、あ、あ)
じゅわっ、じゅわっとおしっこが漏れてしまいます。

次の瞬間には、
「むにむにむに」
さっきに負けないぐらい太いう○ちが出ていました。

はああん・・・
生きていけない・・・

頭の中を真っ白にして、
「ぼとっ」
「・・ぼとっ・・・」
男性の前で、必死にふんばってみせます。

快感を通り越して、
(この子が)
(かわいそう。。。)
ほとんど抜け殻になったような気持ちでした。

(見ないでえ・・・)
(おじさんの意地悪・・・)

肛門を見せつけてしまったまま、華奢におしりを震わせてみせます。

「ぽとっ」

(もうだめ)
(死にたい)

そそくさと、紙で拭きました。
表向き、平然とした顔でパンツを上げます。

きょろきょろしながらジーンズを引っ張り上げて・・・

柵の隙間から、
『すっ』と・・・
あの人の顔が無くなるのが見えました。

(どきどきどき)

いまさらながらに、
(ぜんぶ見られた)
心臓が激しく動悸を起こしてきます。

(あああ)
(泣きそう)

呼吸の胸苦しさと、羞恥の気持ちと、自己嫌悪と・・・

でも、
(感じちゃう)
最高に興奮している自分がいました。

(こんなに)
(うまくいくなんて)

おじさんは、どんな気持ちで私を覗いていたことでしょう。
最後まで見ていたのですから・・・
(ヤあん、ばか)
こんな『美人』の衝撃的シーンに、目が釘付けになっていたに違いありません。

(ああ。。。)

自虐の快感に打ちひしがれていました。
私とおしゃべりしていたときの・・・
相手の嬉しそうな顔を、頭の中に思い起こします。

(おじさん。。。)

慌てて息を整えました。
そして、斜面を下るようにハイキングコースに降り立ちます。

(どきどきどき)

もう、でぶっちょさんの姿はありませんでした。
ほっとした半面、
(待って)
急いで後を追ってしまいます。

(どきどきどき)

『絶対に追いついてやる』と、気負うまでもありませんでした。

ちょっと歩いて行っただけで・・・
その先のベンチに腰かけているあの人が目に入ってきます。

ああ・・・
(待ってたんだな)
私には、お見通しでした。

もちろん、平然とした様子を装います。
けなげな顔で、
「あっ?」
また再会したおじさんに微笑みを投げかけてあげました。

「あ、どうも」
「いつのまに追い抜いたのかな」

おじさんもニコニコと笑いかけてきてくれます。
顔をしげしげとみつめられて・・・
内心、
(いやあん)
(恥ずかしい)
屈辱的な気持ちに悶えそうになりました。

(わたしの○○○を)
(見てたくせに)

何も知らないふりをして、
「休憩ですか?」
にっこり相手の瞳をみつめてあげると・・・
おじさんが、露骨に鼻の穴を膨らましています。

当然、決して言葉に出してはきませんでした。
でも、その目の中に・・・

『こんな可愛い子の』
『あんなに恥ずかしいところを見た』

はっきりと、そういう感情が宿っているのがわかります。

何の罪もない顔で、
「足は大丈夫ですか?」
ぽっちゃりおじさんを、やさしく気遣ってあげる私・・・

(やあん)
(そんな目で、見ないでえ)

無垢な女を演じてみせるのが快感でした。

「どちらのコースまで?」

そう聞かれて、
(どうする?)
(もう少しおしゃべりしてみる?)
心の内で、自虐の炎が燃え上がります。

「この先に□□□があるみたいなんで」
「そこまで行ってみようかと思ってます」

案内図で見た記憶を頼りに、笑顔で答えました。

「じゃあ、あと少し先ですね」
「よかったら、そこまでご一緒に」

断る理由はありません。

「いいですよ」

おじさんが、ベンチから『よいしょ』と腰を上げました。

ちょっとだけ親しくなった感じで、
「あれっ、さっきと違いますか?」
私のTシャツを見ながら、白々しく尋ねてきます。

顔が真っ赤になりそうでした。
でも、実際には顔色ひとつ変えないで・・・
「汗がすごかったんで」
「ちょっと着替えました」
楽しそうに振る舞うふりができていたと思います。

いっしょに歩きながら、
「私ですか?・・26です」
「だめですよ、女性に歳を聞いたりしたら」
けっこうおしゃべりが弾んでいました。
ナチュラルメイクの私は、どうせ実際よりもかなり若く見えているのです。

「写真を撮るのが好きで」
「ときどき、山に来るんです」

純朴な女になりきりました。
このでぶっちょさんのためだけに、惜しげなく満面の笑みを向けてあげます。

(よかったね)
(こんな綺麗な子と楽しくすごせて)

そして、よくわかりました。
この人が、何度も私と目を合わせながら・・・
『かわいい顔しちゃって』
『君のけつの穴まで、俺は見たぞ』
そんなふうな気持ちで、圧倒的な優越感を味わっているということを。

横に並んで歩いているときに、
「きゅうう」
いちどだけ、私のおなかが鳴ったときがありました。
そのときのおじさんの表情といったら・・・
今でも忘れることはできません。

「やだ、恥ずかしいな」

屈託なく照れてみせる私・・・
「そんなに笑わないでくださいよ」
恥ずかしそうに、ぱしぱし相手の肩を叩いてみせます。

(ああん、もうだめ)
(これ以上、演技できない)

相手の表情によぎったニヤニヤに、きゅんきゅん自尊心を辱められました。

(ああん、ばか)
(私がう○ちしてたとこ、思い出してるんでしょ)

まったく気づいていないふりをして、
「ん?・・どうしたんですか?」
にっこりと、みつめてあげます。

□□□に着きました。
お別れの場所です。
名残惜しそうな顔になったおじさんを無視して・・・
私はカメラを構えました。
そこから見渡す景色に向けて、
「ぴぴっ」
何枚かシャッターを切ります。

(見てる見てる)

写真を撮っている私のことを、でぶっちょさんがジロジロみつめていました。
その視線を浴びているのが心地よくて・・・
またも興奮してしまいます。

「じゃあ、私はここで」

引き際でした。
私も、ここでさらに深追いしようと考えるほど愚かではありません。

「ありがとうございました」
「足、気をつけてくださいね」

最後の最後まで、可愛らしい『美人』を演じてみせてあげて・・・
ひとりで、もと来た方向へと取って返す私でした。


(PS)
やっぱり私、暑いのって苦手です。
もっと、いっぱい夏休みがほしいなあ・・・
最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました。

K温泉

奥にある木戸を抜けます。
石垣をまわりこんで女湯スペースへと入った瞬間に、
(ん?)
ちょっと変な感じがしました。

もちろん、前に来たときと何も変わらない風景がそこにはあります。
でも・・・
(何かおかしい)
なんとなく違和感を覚えたのです。

私が今回初めてここに来たのなら、まず気づかなかったことでしょう。

渓流に面しているこの野天風呂です。
女湯にだけ両側に立てられている目隠しのすだれ・・・
右側のものが、意図的に外されてしまっている感じがします。
偶然でしょうか。
・・・ただ落ちてしまっただけ?

そっち側は、ちょっとした河原になっていて・・・
と見渡しているときに、
(ん?)
遠くで何かが『キラッ』と反射した気がしました。
そして、私は一瞬にして発見してしまいます。

(あっ)

最初は『嘘だ』と思いました。
河原のさらに向こう・・・
対岸側の、雑木林のところ・・・
こちらに巨大な双眼鏡を向けている人がいます。

(ひっ)

ぎょっとしました。
もし普通の女だったら・・・
きっと、反射的に悲鳴をあげているはずの場面です。
でも私は、
(本当に?)
まだ半信半疑のまま、未だに自分の目を疑ってしまっていました。

(うそ、うそ・・)
(さすがにありえない)

得体の知れない恐怖感に包まれます。
あんなところに人がいること自体が、なんだか不思議な感じでした。

(うそでしょ)

でも、やっぱりあれって・・・
間違いなく、こっちを覗いています。

(ほんものだ)
(本物の『お風呂覗き』だ・・・)

ある意味、経験したことのない種類の『衝撃』を受けていました。
とっさに『気づかないふり』をして、
(本当なの?)
(何かの間違いじゃないの?)
さりげなく景色を眺めているように装っている自分がいます。
そして、
(そうか・・・)
このすだれが落ちているのも、きっとあの人の仕業なんだなと思い至りました。
はたと、その用意周到ぶりを理解して・・・
(うわぁ・・まじだ・・・)
(やばいな、これ・・・)
相手の悪質さを感じ取ってしまいます。

(怖い・・・)
(やっぱり見てる)

距離は50mといったところです。
雑木林の岩のところ・・・
頭だけを出して、誰かがこっちを見ているのは確かでした。

(あんなに)
(ばかでかい双眼鏡で)

本人は、気づいていないのでしょうか。
その三脚(?)のどこかにちょうど日差しが反射して・・・
意外にも目立ってしまっていることを。

(今日はだめだ)
(帰るしかない)

他の選択肢などありえませんでした。
あそこにいるのは、まさに確信的な『覗き』の人です。
女として言わせてもらうなら・・・
そうまでしてでも女湯を覗こうとするぐらいの、よほどの怪しい男でした。

(怖い。。。)

はからずも、いきなりそんな現実に直面してしまうと・・・
正直、もう恐怖心しかありません。

(こっちを見てる。。。)

とにかく、ここは『関わっちゃいけない』と思いました。
そして、
(すぐに立ち去るべき)
頭の中で、警告音が鳴りっぱなしです。

(いくら私が)
(そういう目的でここに来たからって)

さすがに、こんな状況でこの場にいられるほど神経は図太くありませんでした。

(なんで、いつも私の行く手には・・・)
(こうして、いちいち『何かしら』なことが起こるんだろう)

何もないときには、本当に何もないのに・・・
よりによって、
(今日に限って)
(こんな邪魔が入るなんて)
せっかく泊りがけで来たのに・・・

ゆっくりチャンスを待つという作戦も、こんな状況ではもう不可能です。

(今回は諦めよう)

景色を眺めるふりをして、
(ああ、だけど・・・)
私もさりげなく向こうのことを観察していました。

(それにしたって、あの双眼鏡・・・)

なんだか、尋常じゃない大きさに思えます。

(10倍?・・・20倍?)
(天体観測用?)

私に詳しい知識はありません。
でも、こうしている間もきっとあの人は・・・
私のこの顔を、信じられないぐらいの『どアップ』で見ているに違いありませんでした。

(ねえ、どんな気持ち?)
(こんな『美人』が現れちゃって)

私の悪いところです。
意識して、澄ました表情をつくっていました。

(この子が脱ぎだしたら)
(生唾のんじゃう?)

覗き男が、双眼鏡に目をくっつけたままニヤニヤしている様子を想像します。

(ばか、さすがにダメだよ)
(あんな得体の知れない相手・・・)

昨日からの長い道のりが頭によぎっていました。
心の中で、
(でも・・・)
(このまま帰るなんて。。。)
もわもわと、いけない葛藤がおこってきます。

(危ない?)

たった今、帰るべきだと判断したばかりのはずなのに・・・
その気持ちが、ぐらぐら揺らいでいました。

(だめ・・・)
(あんな人の前では、ぜったいだめ・・・)

さっきからずっと景色を見ているふりのままでした。
いつまでもこの状態ではいられません。

からだが勝手に動いていました。
なにげない顔で、手近な岩の上にトートバッグを置いてしまう私・・・

(ああ、ばか)
(絶対まずいって)

必死に、自分に言い訳をしていました。
あの人が潜んでいるのは、渓流の『対岸』側です。
どうあがいたところで、こっちに渡って来るのは不可能でした。
それを考えれば、
(だいじょうぶ)
身の安全は完璧に保障されているようなものです。

(本気なの?)
(本当にやるの?)

ダウンコートを脱いでいました。
何も気づいていないふりをしています。

(いいよ)
(あなたの『カモ』になってあげる)

ニットも脱いで・・・

シャツのボタンを順番に外していくあたりから・・・

やっぱり、
(あああ、むり)
(わたし、こんなのイヤだ)
理性が猛烈に拒否反応を起こしていました。

それでも、
(見たくてたまらないでしょ?)
(覗き男さん)
そのままジーンズも下ろしてしまう私・・・
野外で服を脱いでいることに緊張している感じを出してみせます。

お澄まししたまま、すごく『真面目な女』を演じていました。
ついには上下とも下着だけの姿になって、
(ああん、恥ずかしい)
もう胸が張り裂けそうな心境です。

よもや誰かに見られてはいないかと、ものすごく不安がっているような素振りで・・・
心配そうに、周りをきょろきょろしてみせました。

(イヤあ、興奮する)

本当は、双眼鏡で思いっきり見られているのです。

緊張感を漂わせた表情で、
(ああん)
(嫌ぁ)
おそるおそるブラを外します。

(やあん)
(男が見てる)

胸を手で押さえながら、しきりに周りを気にするふりをしてみせました。
そして・・・
(ひいいい)
するするとパンツを下ろします。

(イヤあっ)
(見ないで)

すっぽんぽんになっていました。
おどおどした素振りのまま、
(ひいん)
几帳面そうに脱いだ服をひとつに重ねます。

(ひいいん)

そっと湯だまりに入りました。
肩までお湯につかりますが、
(あああ、助けて)
覗かれているという緊迫感に、全神経が異様なほどに昂ぶっています。

(やっぱり)
(わたし、耐えられない)

冷えたからだに、お湯の熱さがしみました。
だめだとわかっていたのに、本当に全裸になってしまった私・・・
(イヤあん)
(もう逃げられない)
自虐的な高揚感が、自尊心を押し潰します。

(どうしよう)

それは、もはや興奮の極致といってもいい心境でした。
何も気づかぬふりをして、
(男の前で)
(すっぽんぽんで)
私はお風呂に入っているのです。

(覗き男さん)
(この、幸せもの。。。)

川の流れをみつめながら・・・
(ねえ、まだ8時半だよ)
(何時から、そこで待ち伏せしていたの?)
顔もわからぬ相手に向かって、心の中で問いかけていました。

(嬉しい?)
(こんな美人を覗けて)

こちらからは、相手の素性がぜんぜんわかりません。
自分で誘い込んだ相手を手玉に取るパターンとは、状況がまったく違いました。
でも、確実に私は覗かれています。
そのことは、
(ああん、どきどきする)
はだかでいる私にとって、ものすごいプレッシャーでした。

(それにしても)
(なんなの、あの大きいレンズ・・・)

自然体を意識します。

「ふう」

やっと野天のお風呂の雰囲気にも慣れてきたかのように装いました。
ずっと表情に貼りつけてみせていた警戒感を、時間とともに少しずつ解いていきます。

(あああ)
(ものすごく、どきどきする)

私にとっては、まさに最高のステージでした。

(なんの苦労もしていないのに)

お膳立てをしてもらったかのような、このシチュエーション・・・
ちょっと出来すぎのような気もします。

(ああ、こんなことって)
(こんなに都合のいい『偶然』って)

・・・本当にあるの?

いま私は、まさしく非日常の『現実』の中にいます。
鼓動が激しく胸を打っていました。

(昨日の分まで運がめぐってきた)

顔の表面が上気してくるのが自分でもわかります。

(レンズの中の私をみつめながら)
(お○んちん勃っちゃってるんでしょ?)

涙が出そうでした。
何の咎もないはずの私が、
(こんな男のために)
ひとたびお湯から出れば、もうどこにも隠れ場はありません。

(私は悪くない)
(ふつうにお風呂に入っているだけ)

自虐的な気持ちが昂ぶって、
(はやく、お湯から出てやれよ)
(あいつを喜ばせてやれよ)
どんどん自分を追い詰めてくる、もうひとりの『私』がいます。

(おまえなんか)
(あの男に、見られちまえ)

からだが、お湯にのぼせきっていました。
もう出るしかありません。

湯だまりの中から、
「ざばっ」
おもむろに立ち上がりました。

(やあん、イヤあ)

ひざがすくみそうになる臆病な自分を・・・
もうひとりの『私』が、
(ちゃんと見せてやれよ)
容赦なく前へ前へと追い立てます。

(ほらっ、自然体で)

最初こそあんなに用心深かった『この女』だけど・・・
さすがに、もう警戒心も薄れてしまっているかのように演じてみせました。
真っ裸のまま、
(ヤあああん)
女湯スペースのいちばん外側に立ってしまいます。
そこが『無人の渓谷』だと、まったく信じて疑うこともなく・・・
目の前に広がる景色を眺めながら、
(イヤぁあ、見ないで)
棒立ちになってみせました。

(ひいいいん)
(見られてるよう)

冷たい空気に包まれて、のぼせた全身から『ふわーっ』と湯気が出ています。

(ああ、あ・・・)

山々を見上げながら、艶っぽく髪をかきあげました。
凛としてみせた顔のすぐ下には、中学生みたいに貧弱なおっぱい・・・

(ヤあん、見ないで)

それを隠すこともなく、堂々と立ちつくしている自分がいます。
アンダーヘアも露わなままに、一糸まとわぬ姿でした。

(せめてパンツ)
(パンツだけでも、はかせて・・・)

きっと、
(あの双眼鏡で)
上から下まで、じろじろと眺めまわされているはずです。
そんなこととは夢にも思わずに、
「ううーん」
気持ちよさそうに全身で伸びをする『この女』・・・
うっすら雪をまとった渓流の美しさに、ぼーっと目を奪われているふりをしてみせます。
憐れな女でした。
どこからどう見ても真面目そうなOLなのに・・・
本人だけは何も知らずに、
(泣いちゃう)
覗き男にオールヌードを披露してしまっています。

(ああん、もうだめ)
(もうイヤあ)

くるっと後ろを向きました。
お湯のぬくもりが恋しくなったかのように、
「じゃぼっ」
再び湯だまりに入ります。

(ひいん)
(ひいいいん)

正直な気持ち、もう生きた心地がしていませんでした。
遠いようで意外と近い、この『50m』という距離感です。
しかも、あれだけの双眼鏡・・・
普通のバードウォッチングとか、そういう感じのものとは明らかに違っていました。
手持ちのタイプではないぐらいですから、
(怖いよう)
とんでもない高性能なものの気がしてならないのです。

(ああん、こんなの)
(この子が、かわいそうだよ)

自分で演じている『この女』が、あまりにも気の毒でなりませんでした。
何の罪もない独身女なのに・・・
たったひとり、
(誰かに守ってもらえることもなく)
全裸のまま、完全にあの『覗き男』のターゲットです。

(かわいそうすぎる)

もし、本当に『素』の女だったら・・・
きっとショックで立ち直れないだろうに・・・

私は、楚々としてみせていました。
何も知らずに、
(こんなに幸せそう)
微笑みながら、まったりとお湯にくつろいでしまっています。

(おまえさあ)

この無垢な女を、いじめてやりたい気持ちでした。

(おっぱい小っちゃくて)
(恥ずかしいんだろ?)

お湯から出れば、そのまま見られ放題になってしまうのに・・・
すっかりのぼせたかのように、
「ざば」
湯だまりのふちに腰かけてしまいます。

(もっと見てもらえよ)
(そのおっぱい)

自虐的な気持ちでいっぱいでした。
心の中では双眼鏡の性能に怯えながら・・・
男の前で、
(イヤあ、見ないで)
コンプレックスの薄っぺらい胸をさらけ出しています。

(ああん)

両方の腕を、頭の後ろに持っていきました。
片側のひじを押し込むようにして・・・
湯だまりのふちに腰かけたまま、肩の筋肉をストレッチします。

(ああん)
(恥ずかしすぎる。。。)

あたかもその貧弱さを強調してしまうかのように、背筋をそらしていました。
ぐうーっとおっぱいを突き出しながら・・・
『この顔と見比べて』とでも言わんばかりに胸を張ります。
乳首が、ぽっつり尖っていました。
真剣な表情で、
(ひいいいん)
肩や腕を入念にストレッチしてみせます。

(あああ、最高・・・)

この屈辱感がたまりませんでした。
あくまでも、何も知らない『かわいそうな女』になりきります。

(キレイでしょ?)
(私のからだ、細くて綺麗でしょ?)

ここまできたら、もう同じでした。
どうせ、恥をかくのは私が演じる『この女』・・・
生真面目そうなこの女を、
「ぱちゃっ」
楚々とした表情のまま、湯だまりのふちから立ち上がらせます。
躊躇いはありませんでした。

(私は知らない)
(本当に、何も知らないんだから)

野天スペースのはじっこは、コンクリートの護岸になっています。
すっぽんぽんのまま、
(見ないでえ)
その平面の場所で、ひざをついていました。
よりによって、あの人のほうに『ちょうど』お尻を向けてしまうかたちで・・・
四つん這いになってみせます。

(ああん、ばか・・・)
(こんな格好したら・・・)

ぐーっと両腕を突っ張りました。
背中をのけ反らすようにして、思いっきり腰を突き出します。
大自然の開放感のもと、
(うう、う・・・)
気持ちよさげに、ほてったからだを左右にひねってみせる『この女』・・・

(だめえ)
(四つん這いのまま、恥ずかしい。。。)

そして、
(だめえ、だめえ)
その場で、ゆったりとピラティスのポーズを取っていました。
右腕と左脚を同時に浮かせて・・・
まっすぐ前後に伸ばした格好のまま、ぴたっと静止します。

(あああん、イヤぁぁ)

朝日に照らされたコンクリートの上で・・・
真っ裸のまま、
(見ないでえ)
羞恥の快感を味わっていました。

(ひとまえで)
(恥ずかしいよ)

体幹を伸ばすポーズのまま、頭の中が『ふわーっ』と・・・
脳がとろけそうなほどの感覚に包まれます。

(ああん、いやあ。。。)

双眼鏡でどこを狙われているのかは、わかっていました。
手足の左右を入れ替えて、
(ひいいん)
今度は、右脚を宙に伸ばす私・・・
いかにも清廉そうなOLが、
(あなたのために)
剥き出しの太ももを『ぐーっ』と反り上げてあげます。

(あああ、男の前で・・・)
(こんな格好・・・)

まる見えのはずでした。
しなやかに宙に浮かせていた脚を、つらそうにぶるぶる震わせます。

(ひいいん)
(恥ずかしい)

手足を下ろして、
「ふうう」
力尽きたように肩で息をしました。
まるで何事もなかったかのように立ち上がります。
澄ました顔で、
「ざぶ、ざぶっ」
湯だまりの中に戻りました。

お湯につかったとたん・・・
つい『ほっ』としてしまったのがいけなかったのでしょうか。
感情をコントロールする琴線が、その瞬間に『ぷつん』と切れていました。

「ぐずっ」

本当は・・・
もうとっくに限界だったのです。
慌てて、あの人のほうとは逆側に顔を向けていました。
必死に奥歯をかみしめますが、それでも耐えきれなくなって・・・
「ぅ・・うっぅ」
うつむきながら嗚咽してしまいます。

(だめ)
(いま泣くのはまずい)

声を詰まらせたまま、
「うっく・・・うっく・・・」
あの人に気づかれないよう、涙をあふれ出させていました。

(なんでわたしが)
(あんな人のために)

プライドを掻きむしられながらも、最高に興奮している自分がいます。

(ああん、ばか・・・)

手のひらでお湯をすくいました。
顔を拭うような感じで、
「ぐずっ・・・ぐずっ・・・」
さりげなく涙をいっしょに流し落としてしまいます。

(おまえ・・・)
(自分を美人だと思ってるんだろ?)

懸命に、微笑みの表情をつくりました。
勇気を出して、あの人のほうに向き直ります。

(こんなシチュエーション・・・)
(めったに無いんだろ?)

頭を演技モードに切り替えていました。
今となっては、すっかりリラックスしているこの『美人OL』・・・
立ち上がって、
「ざば」
再びお湯の中から出ます。
最初のときのように、周りをきょろきょろしてみせました。
我慢できないという感じで、
(お願い、見ないで)
いそいそと、コンクリート部分のふちに立ちます。

対岸の岩のところ・・・
はるか向こうに、台座に乗った巨大な双眼鏡が見えていました。
あの人が、全裸の私をみつめているのです。
気づかないふりをして、
(ひいん)
その場にぺたんとお尻をつけて座りました。
両方の手を後ろの地べたに置いて・・・
その双眼鏡のほうに向けて、はしたなく両ひざを立ててしまいます。

(あああ、お願い)
(見ないであげて)

両腕に体重を預けて、腰を浮かせました。
コンクリートのふちギリギリまで、股を突き出します。

(ああ、お願い)

下半身をゆるめて、放尿していました。

(あ、あ、あ。。。)

護岸の下に向けて、
「しゅうーっ」
勢いよく落ちていくおしっこ・・・
(あ、あああ。。。)
ばっちりあの人を正面にして、しぶきを飛び散らしています。

(この子の)
(こんな姿、見ないであげて)

純朴な女になりきりました。
誰もいないのをいいことに、こんなところでおしっこをしている『この女』・・・
そんな自分自身に照れているかのように、
「びゃーっ」
いたずらっ子みたいな顔で、はにかんでみせます。

羞恥心に気が狂いそうでした。
さらに股を開いて、
「しゃーっ」
気持ちよさそうに顔をうっとりさせてみせます。

(ひいいいいい)
(恥ずかしい。。。)

そして、
「ぼとぼとぼと」
勢いをなくしたまま自分の内股を濡らしてしまうおしっこ・・・
満足そうに、
「ふーっ」
大きく息をつきました。

(もうだめ)
(泣いちゃう)

立ち上がって、そこに転がっていた古い木おけ(?)を手に取ります。
湯だまりのお湯をすくって、
「ざば」
おしっこをしたあたりにかけました。
この女の、律儀な性格を表すかのように・・・
何度も何度もお湯をすくっては、
「ざば」
馬鹿丁寧にコンクリートの上を流します。

(あああ、恥ずかしい・・・)
(死にたい・・・)

ひざががくがくして、いまにもへたりこみそうでした。
私のことを眺めながら・・・
きっとニヤついているに違いない、覗き男の心情を想像します。

(もう無理)
(帰りたい)

「ばしゃっ」

自分の股にも、お湯をかけました。
脚にかかってしまったおしっこを、きれいに流し落とします。

(もうだめ)

自然な足取りで、トートバッグのところに行きました。
スポーツタオルを出して・・・

(はやく・・・)
(この場から逃げたい・・・)

素知らぬ顔で、からだを拭きます。
最後まで完璧に演技してみせた自分に満足していました。

(あああ)
(顔が熱い。。。)

パンツに手を伸ばしかけて、
(そうだ)
急に後ろ髪を引かれる気持ちになる『私』がいます。
トートの中に入れてあった、コンパクトデジカメを取り出しました。

(撮っておこう)

そのカメラを片手に、またコンクリートのところに行きます。
真正面を向いたまま、
(見納めさせてあげる)
あの人のために、もういちど全身を披露してあげました。

(覗き男さん)
(満足したでしょ?)

カメラを渓流に向けて、
「ぴっ」
ここに来た記念とばかりに、目の前の風景をデジカメに収めているふりをします。

(こんな私の)
(すべてを見られて)

全裸のまま胸いっぱいに空気を吸い込んで・・・
そのまま、
「ふーっ」
幸せそうに微笑みました。

(この子は、いまだに)
(何も気づいていないんだから)

晴れやかな笑顔を見せて、
「ぴっ」
何回もシャッターを押す『私』・・・

オールヌードのまま、このはだかを目に焼きつけさせてあげます。

(よかったね)
(こんなにばっちり覗けちゃって)

そして・・・
さりげなく、あの人のいる雑木林にもレンズを向けていました。
もちろん何も気づいていない演技を続けています。
にこにことカメラを構えたまま、
「ぴっ」
相手の存在を、確実にフレーム内に『撮ってやった』とき・・・

(あ・・・)

ふと、嫌な予感が頭をよぎりました。
頭から血の気が引いて、
『すーっ』
背筋が冷たくなります。

(まさか・・・)
(そんなはずはない)

その動揺を表面に出すことなく、トートのところに戻りました。
一抹の不安を覚えながらも、
(だいじょうぶ)
(ありえない)
なんとか自分にそう言い聞かせます。

下着を身につけました。
もう、あの人のいるほうに顔を向けることができません。

(私のほうこそ)
(もし、撮られでもしていたら)

そんなことはありえないという確信を持ちながらも、心の中では狼狽してしまっています。
手早く服を着ました。
荷物を抱えて女湯の木戸をくぐります。

(まだ見られてる)
(慌てちゃだめ)

走りだしたくなる感情を抑えて、のんびりと男湯スペースを横切りました。

(だいじょうぶ)

あの巨大な双眼鏡・・・
でも・・そう、あれは『双眼鏡』です。
よもや、カメラとつながったりしているとは到底思えませんでした。

(だいじょうぶ)
(そんなわけないから、落ち着いて)

1歩ずつ階段道を昇りながら、冷静に頭が働きはじめています。

(十中八九、そんなはずはない)
(あの人は覗いていただけ)

崖のカーブを曲がったところが、あの人から私が見えなくなる場所でした。
そこまで上がって、
(どきどきどき)
念のため、足もとに荷物を置きます。
ゆっくりと、心の中で10まで数えて・・・
崖壁からそっと顔を出すようにして、対岸を見下ろしました。

(どきどきどき)

思った通りです。
岩かげから立ち上がった男の人が、その姿を現していました。
紺色のダウンに、ニット帽・・・
グリーンのズボン・・・
誰もいなくなったと思って油断しているのか、隠れる様子もありません。
あの人こそが、私を見ていた『覗き男』の正体でした。

(どきどきどき)

目を凝らすようにして、相手の動きを観察します。

台座(?)みたいなものに載せていた双眼鏡を、取り外しているようでした。
それを、大きなハードケースのようなものにしまって・・・
背中には、それほど大きくないリュックです。

(他には何もない)

カメラや、ビデオのようなものは無さそうでした。
その覗き男が、雑木林の中へと歩いて消えていきます。

(助かった)

やはり大丈夫でした。
もちろん、ちゃんと頭ではわかっていたのです。
でも、やっぱり・・・
それを自分の目で確かめたことで、すごく安堵している自分がいました。

(よかった)

不安だった気持ちの反動からか、
(したい・・・)
今度は、逆にものすごく高揚感が襲ってきます。

(オナニーしたい)

抗いきれない衝動となって、その欲求が押し寄せてきていました。
からだの中心が、ひとりでに『じーん』と熱くなってきます。

(したい)

むずむずしました。
森の歩道を、できるだけ急いで駐車場へと戻っていきます。

(ここじゃだめ)
(せめて、車まで)

そして、
(そうか・・・)
ふと、頭にイメージが思い浮かんでいました。

(紺色のダウン・・・)
(グリーンのズボン・・・)

われながら、とんでもなく大胆不敵な思いつきです。

(対岸の雑木林・・・)
(もし、出くわすとしたら・・・)

車に飛び乗って、エンジンをかけました。
脳をフル回転させて考えます。

(だいじょうぶ)

旅館とは逆の方向へと車を出していました。

(『覗き男』さん。。。)
(私に会いたい?)

瞬く間に、頭の中にイメージが展開していきます。

(やっぱり来てよかった)
(こんなチャンス、もう二度とない)

それなりに自信がありました。
とっさのひらめきでしたが、
○○県の山奥に、あるひなびた温泉地があります。
あまり有名ではありませんから・・・
仮に名前を出したところで、おそらくほとんどの人は知らないことでしょう。
もっとも、私もここで具体的な地名を出すつもりはありません。

私の実家からだと、そこは隣県にあたりました。
隣の県とは言っても、決して近いというわけではありません。
それでも田舎に帰省をするたびに、何時間も車を飛ばして・・・
(これまで、いったい何度訪ねたことか)
私にとっては、いろいろな意味で『特別な場所』でした。
その温泉地のはずれには、ひっそりとした野天風呂があるからです。

なんとなく、
(あそこに行きたいなあ)
また、そういう気持ちが募ってきていました。
根雪が路面に凍りつくような季節になってしまってからだと、その山道を自分で運転していくだけの自信はありません。

(行こう)

けっこうその気になっていました。
露天のお風呂に入って、
(あのときのように)
さりげなく誰か男の人に、私を覗かせてやるのです。

はだかを見られてしまっているというのに・・・
そのことに何も気づいていない、かわいそうすぎる女・・・

そんな『不憫なヒロイン』を演じることの快感を、私は思い出していました。

(よし、行っちゃおう)
(あの興奮を味わうために。。。)

行けそうな日を考えて、手帳とにらめっこします。

そして、いちどは実家に帰省の連絡を入れようとした私でしたが・・・
寸前になって、やっぱり思いとどまりました。

(べつに、実家に帰らなくても)

ふと、何度も通ったあの温泉地の光景が脳裏に浮かんでいたのです。

(道沿いに数軒ならんでいた・・・)
(あの温泉旅館・・・)

いちどだけ、そのうちの1軒で昼食をとったことがあるのを憶えていました。
もしあそこに泊ることができるのなら、
(すごくいいかも)
そう思って、いちおう連絡先を調べてみます。

ちょっと勇気を出して電話をしてみると、意外にもあっさり予約が取れました。
続けてレンタカーも手配してしまいます。

(よーし)

楽しみな予定が先にひとつできたことで、なんだか気力がわいていました。
最近、ひとり旅をする楽しさを覚えはじめている私です。

(あと3週間か。。。)

その日までは、とにかく仕事を頑張るまででした。

旅行当日・・・
ついにその日を迎えたという晴れ晴れしさで目を覚まします。
経験のないぐらいの長距離ドライブになりますが、むしろ高揚感を持って楽しく挑むような気分でした。

(本当に、これぞ『ひとり旅』って感じ)

東京からレンタカーを運転して、直接その温泉地を目指します。
でも、さすがに疲れました。
ようやく懐かしい国道の景色になってきて・・・
(あと2時間ぐらいだ)
その後も、延々と山道を走らせます。
標高が上がっていくごとに、山の中は雪で真っ白になってきていました。
スピードを落として、慎重に車を走らせます。

最後の未舗装道路に入ったときには、もう午後の遅い時間になっていました。

道路のわきに、温泉宿が見えてきます。
1軒目・・・2軒目・・・
目的地でした。
小さな旅館の駐車場に車を乗り入れて、エンジンを切ります。

(遠すぎる・・・)
(さすがに疲れた・・・)

チェックインしたあと部屋へと通してもらった私は、畳にごろんと伸びていました。
これといって特徴のない、古くて小さな旅館です。

(だめだ)
(疲れた・・・)

ちょっと目をつぶっただけのつもりが、そのまま睡魔に襲われていました。
目を覚ましたのは、夕食の時間の少し前・・・
窓から外を眺めると、もう暗くなっています。

(あああ、もったいない)

少し後悔していました。
今日は、もうあの野天風呂に行くチャンスはありません。

でも軽く眠ったことで、疲れも取れてすっきり『いい気分』でした。
質のいい昼寝をしたというか・・・
からだのだるさが完全に抜けた感じがします。

その後、食堂のようなところで夕食をいただいてから宿のお風呂に入りました。
別に特別なことはありません。
ゆっくりと、自分ひとりの時間を過ごしました。

(誰にも気を使ってない)
(たったひとりで旅行をしてる)

そんな大人感(?)を心地よく味わいながら、のんびりお湯につかります。
休暇を満喫しているという実感がありました。

(いいねえ。。。)

私は、ごく普通の社会人なのです。
世間の中にうずもれた、多くの女の中のひとり・・・

部屋に戻った私は、ビールを飲んで早寝しました。

(明日は・・・)
(いいことがあるといいな)

布団をかぶって目をつぶった私・・・
自分のうちにいるときよりも、ぐっすり眠りに落ちていった気がします。

目覚めたのは、7時前でした。
窓のカーテンを開けると、まばゆい朝日が景色を照らしています。
自分のからだに漲る力を感じました。
外の空気を吸いたくなって、
(散歩してみよう)
旅館の浴衣の上に、直接ダウンコートを羽織ります。
玄関へと向かいました。

宿のサンダルに足を突っ込んで、表の道路に出ます。
朝の空気は、
(寒うっ)
身震いしそうなほどの冷たさでした。
見渡す限りに、純白の冬景色が広がっています。
そして、遠くの山の稜線までくっきり見えるぐらいに視界が澄んでいました。

(すごく、きれい)

サンダルの指先が、あっという間にかじかんできます。

(寒い、寒い)
(散歩どころじゃない)

でも、すごく清々しい気持ちでした。
うまく説明なんてできないけれど・・・
ひとりぼっちで立っていると、
(なんか不思議。。。)
自分がいま、まさに『非日常の中にいる』という気がするのです。

部屋に帰って、荷物をまとめました。
身支度を整えながら、少しずつ悶々とした気持ちが渦巻いてきています。
きちんと朝食をいただいて、
(美味しかった)
8時すぎにはチェックアウトしていました。

車のエンジンをかけて出発します。
走りだして3分と経たずに、道路わきを曲がったところ・・・
いつもの駐車場が見えてきました。
ハンドルを切って、いちばん奥の位置に停車します。

ちょっと迷いました。
目指す野天風呂は、あそこに見える歩道を進んでいった先にあります。
こんな時間ですから、さすがに他に停まっている車なんて1台もありませんでした。
いまあの先に行ったところで、まだ誰もいないというのは明白です。
でも、
(行こう)
エンジンを止めて車から降りました。

(べつに構わない)

どうせ時間はたっぷりあるのです。
それこそ、ゆっくりお風呂に入りながら気長にチャンスを待てばいいという気持ちでした。
トートバッグを肩にかけて、
(けっこう寒いな)
駐車場の奥から、森の歩道へと分け入っていきます。

(なんか、もの悲しい)

ざわざわと、枝葉が音を立てながら・・・
人を寄せつけることを拒否しているかのような、寒々とした冬の森でした。
ぬかるんだ『でこぼこ道』を、ひとりぼっちで歩いていきます。

崖下から、渓流の水音が聞こえてきました。
澄んだ空気を胸いっぱいに吸いながら、
(もうすぐだ)
雪の上にぽつんと落ちていたどんぐり(?)に心を癒されます。
はやる気持ちに、心が躍るような気分になりました。

(私って)
(なんでこうなんだろう)

日常では、決して味わうことのできないハラハラした気持ちと・・・
頭に血が昇ってしまうほど自尊心を掻きむしられる、あの『快感』・・・

初めてそれを知ってから、もうどれだけの年月が経ったでしょうか。
いつまでたってもその興奮から決別できずにいる自分自身に、
(こんなこと)
(いつか、やめなきゃ)
心の中では、常に『危うさ』も感じている私でした。

(わかってはいるんだけど。。。)

しもばしらを踏みしめながら、だんだんと目的地が近づいてきます。

朽ちかけた『○○湯→』の表示板が見えてきました。
横への階段道を、一歩ずつ下りていきます。
崖に沿うようにカーブしていくと、眼下に無人の野天風呂の景色が広がりました。

(ああ・・・)
(また来ちゃった)

来るたびに思うことですが、
(素敵な眺め・・・)
(本当にいい温泉・・・)
その渓流沿いのお風呂の素晴らしさには、いつも感動してしまいます。

(ああ、私だけ)
(私だけの世界だ。。。)

階段道を最後まで下りきって、男湯スペースに降り立ちました。
そのまま中央を突っ切るように歩いていって・・・
奥にある木戸を抜けます。
石垣をまわりこんで女湯スペースへと入った瞬間に、
(ん?)
ちょっと変な感じがしました。

もちろん、前に来たときと何も変わらない風景がそこにはあります。
でも・・・
(何かおかしい)
なんとなく違和感を覚えたのです。

(私ならできる・・・)
(いまの私なら、完璧にやれる)
方角と距離感を計算しながら、懸命に勘を働かせます。

(わたしのこと)
(忘れられなくさせてあげる)

まずは時間との競争でした。
最初の分岐で、
(きっと、こっちだ)
迷うことなくハンドルを左に切ります。

 | ホーム | 

プロフィール

trashbox

Author:trashbox
変態さんいらっしゃい

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

CFNM萌え〜 (10)
男性の露出萌え〜 (10)
女性の露出萌え〜 (27)
手コキ (7)
リンク集 (36)
その他 (4)
イニシャルK (27)
ヒットヒットヒット (1)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR