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写真撮影
ここ数年のうちに、だんだんと好きになってきたことがあります。
それは、景色や植物の写真を撮ることです。
何年か前に、ミラーレスのデジカメを買ったあたりからでしょうか。
撮った写真の数が増えていくことを、楽しいと思うようになってきました。
とは言っても、腕前(?)としては本当に『ど素人』のレベルですが・・・。
珍しく、それを目的に遠出をしてみたいなあという気分になって・・・
休みにちょっとひとりで旅行をしてきました。
いや、ちがうかな。
ひとりで旅行してみたい気持ちになって、その口実にカメラを持っていったというのが実際のところでしょうか。
ペンションを予約して、1泊で○○県に行ってきました。
気楽なひとり旅というのもいいものです。
高原のハイキングコースを巡ったりして、いい気分転換をすることができました。
自分なりに、楽しく写真を撮りまくります。
翌朝も、朝食前の早い時間に散歩に出てみました。
道具一式を携えて、1周40分ほどの自然道をめぐります。
東京よりもかなり標高があるため、この季節でも空気がひんやりしていました。
それでも歩いているだけで、じんわりと暑くなってきます。
景色のいい場所がありました。
(ここにしよう)
自然道のはじっこで、三脚を立てます。
バッグからカメラを取り出して、セッティングをしました。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
○○○○の綺麗な山並みを撮影します。
少しだけ朝靄がかかっていますが、それはそれで悪くありません。
「ぴぴっ・・・」
私のこだわりは、近くの景色と背景とのコントラストです。
(いいね)
それなりに、いい写真が撮れたと思いました。
朝早く起きた甲斐があるというものです。
(せっかくだから・・・)
そう思って、ついでに記念写真も撮ってみることにしました。
○○岳がうまく背景になるように・・・
セルフタイマーを使って、
「ぴぴっ」
自分自身を撮影してみます。
向こうのほうから、男の人が歩いて来ていました。
写真を撮るのを中断して、道をゆずります。
「おはようございます」
「おはようございます」
(あ・・・)
知っている顔でした。
この人は・・・
私と同じペンションに泊っているおじさんです。
夕食のときに顔を合わせた瞬間があったので、はっきり憶えていました。
「いい写真、撮れますか?」
「はい、おかげさまで」
朝の空気の清々しさそのままに、気持ちよく言葉を交わします。
そして、普通にやりすごしました。
また、セルフタイマーをセットします。
「ぴぴっ」
何枚か自分の写真を撮影してから・・・
少し背景をずらそうと思って、三脚の位置を動かそうとしました。
そして、
(あれっ?)
まだ向こうにいる、さっきのおじさんの存在に気がつきます。
(まだ、いたんだ)
もう歩き去っていったものと思い込んでいましたが・・・
ちょうど、あっちのカーブのところで休憩しているようでした。
カメラをいじっている私のことを、暇つぶしがてら遠目に眺めているという感じです。
思わず手を振ろうとしかけて・・・
とっさに『ぴん』っと、閃くものがありました。
やっぱり、まだ気がついていないふりをしてしまいます。
(どきどきどき)
こんなところで・・・
やる?
脳内で、素早く計算していました。
(危ない?)
いや、だいじょうぶ・・・
さっきの短いやりとりだけでも、じゅうぶんわかります。
相手を見極めることはできていました。
(どうする?)
自問自答しながらも、
(いい)
(やっちゃえ)
やりたくてしょうがなくなっている自分がいます。
相手の目を引きつけようと、フラッシュをセットしました。
カメラに向かって真っすぐ立って・・・
「ぴぴっ・・・」
「・・・パシャッ!」
全身に、まぶしい光を浴びます。
胸が高鳴っていました。
(うまくやらなきゃ)
自然体に見える演技を意識します。
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
そのまま何枚か撮影しました。
(あの人は・・・)
まだこっちを見ているのがわかります。
そのことに、まったく気づいていないかのように・・・
いかにも『挙動不審』に、きょろきょろしてみせました。
おじさんとの距離は、30mぐらいです。
ちょうど、そちらの方角にだけは目が向いていない感じで・・・
しきりに周りを気にするふりをしました。
(やれる)
当然、他には人の気配などありません。
もういちど周りをきょろきょろするふりをしてから・・・
おそるおそるという感じで、
(どきどきどき)
シャツとスカートを脱いでみせました。
下着だけの姿になって、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
自分撮りを再開します。
周りに誰もいないのをいいことに・・・
つい調子に乗ってしまったこの『女』・・・
まるでグラビアモデル気取りで、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
カメラに向かって、恥ずかしそうにポーズをつけてみせます。
(こっそりそんなことしてる)
(本当は、すごく堅そうな女・・・)
馬鹿な女を演じている自分に、どうしようもなく興奮している私がいました。
この子のイメージを頭の中でつくりあげます。
(普段なら)
(絶対こんなことしない子のはず)
いかにも『真面目そう』な雰囲気のまま、固い動きでポーズを取っていました。
そんな女が、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
だんだんと羽目をはずしていく様子を、遠くからおじさんに眺めさせます。
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
さらに5~6枚撮ったところで、
(どきどきどき)
背中のホックにも手をかけました。
『どうせ誰もいないんだから』という感じで・・・
浮かれ半分に、ブラも外してしまうこの女・・・
思い切って、
(下もいっちゃえ)
パンツも脱ぎ捨ててしまいます。
大のおとなが、
(こんなところで)
もう身につけているのはスニーカーだけでした。
いかにも真面目そうなこの子にとっては、とんでもない大冒険のはずです。
(ああん、見られてる)
セルフタイマーをセットして・・・
大自然を背景に、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
全裸のままフラッシュの光を浴びてみせました。
そんな自分自身に、
『すごおい、わたし』と・・・
すっかり舞い上がっているかのように、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
夢中になってタイマーのセットを繰り返します。
完全に、自分だけの世界に入っている『ふり』をしていました。
(あああん、興奮する)
まさか『一部始終を見ている人がいる』だなんて・・・
そんなこと、夢にも思わずに・・・
ヌードのままで、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
おしゃまにポーズを決めている、恥ずかしい女・・・
(おじさん、見て)
そのおじさんが、
(あ・・・)
見るに見かねたように、こっちに戻って来ようとしているのに気づきます。
(だいじょうぶ)
(あの人なら)
どきどきの極致でした。
自分で演じているこの『真面目な女』に、さらに感情移入してしまいます。
(ああん、見てやって)
(浮かれちゃってるこの子のことを・・・)
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
あと10mぐらいというところになって・・・
初めて気づいたかのように、そちらを振り向きました。
一瞬で顔を引きつらせます。
そして、
「きゃぁぁっ」
絵に描いたように慌てふためいてみせました。
「何やってるんですか?」
おじさんに声をかけられながら・・・
泣きそうな顔で、パンツを拾い上げる私・・・
「なんでもない」
「なんでもないです」
踏んづけるようにスニーカーに引っかけてしまい、
「ゃっ、イやっ」
なかなか足を通せないふりを装います。
焦りまくってみせました。
相手は、もう目の前まで来ているのに・・・
いまだに全裸同然です。
(ひいいいん)
最高に興奮しました。
おじさんの視線を浴びながら、
(やああん)
ようやく腰までパンツを引っ張り上げます。
「こんなところで」
「どうして裸なんですか?」
意地悪そうに、ニヤニヤしているおじさん・・・
答えようがないという感じで、
「すみません・・・」
「・・すみません・・・」
慌ててシャツを羽織りました。
「イヤあ、イヤあ・・・」
目にいっぱいの涙を浮かべて、スカートをはきます。
「見てたんですか?」
「ずっと見てたんですか?」
死にそうなぐらいに恥ずかしがっているふりをしました。
あたふたとカメラを片づける私のことを・・・
おじさんが、ニヤつきながら見ています。
思いっきり『泣き顔』を披露してみせる自分が快感でした。
(気持ちいい。。。)
荷物を抱えながら、涙をぽろぽろ流します。
(どきどきどき)
そのままその場を立ち去った私は・・・
おじさんの姿が見えないところまできて、ほっと息をついていました。
(どきどきどき)
はっきりと予感があります。
(きっと会う)
(また朝食で、ばったり顔を合わせる)
その瞬間の恥ずかしさを想像すると、
(どうしよう)
(話しかけてきたら、どう返そう)
いまにも身悶えそうな気持ちになりました。
ペンションに戻ってからも、ずっと興奮が収まりません。
でも、あんなにどきどきしながら食堂に行ったのに・・・
けっきょく、そのおじさんと再会することはありませんでした。
まあ・・・
現実というのは、いつもだいたいそんなものです。
それは、景色や植物の写真を撮ることです。
何年か前に、ミラーレスのデジカメを買ったあたりからでしょうか。
撮った写真の数が増えていくことを、楽しいと思うようになってきました。
とは言っても、腕前(?)としては本当に『ど素人』のレベルですが・・・。
珍しく、それを目的に遠出をしてみたいなあという気分になって・・・
休みにちょっとひとりで旅行をしてきました。
いや、ちがうかな。
ひとりで旅行してみたい気持ちになって、その口実にカメラを持っていったというのが実際のところでしょうか。
ペンションを予約して、1泊で○○県に行ってきました。
気楽なひとり旅というのもいいものです。
高原のハイキングコースを巡ったりして、いい気分転換をすることができました。
自分なりに、楽しく写真を撮りまくります。
翌朝も、朝食前の早い時間に散歩に出てみました。
道具一式を携えて、1周40分ほどの自然道をめぐります。
東京よりもかなり標高があるため、この季節でも空気がひんやりしていました。
それでも歩いているだけで、じんわりと暑くなってきます。
景色のいい場所がありました。
(ここにしよう)
自然道のはじっこで、三脚を立てます。
バッグからカメラを取り出して、セッティングをしました。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
○○○○の綺麗な山並みを撮影します。
少しだけ朝靄がかかっていますが、それはそれで悪くありません。
「ぴぴっ・・・」
私のこだわりは、近くの景色と背景とのコントラストです。
(いいね)
それなりに、いい写真が撮れたと思いました。
朝早く起きた甲斐があるというものです。
(せっかくだから・・・)
そう思って、ついでに記念写真も撮ってみることにしました。
○○岳がうまく背景になるように・・・
セルフタイマーを使って、
「ぴぴっ」
自分自身を撮影してみます。
向こうのほうから、男の人が歩いて来ていました。
写真を撮るのを中断して、道をゆずります。
「おはようございます」
「おはようございます」
(あ・・・)
知っている顔でした。
この人は・・・
私と同じペンションに泊っているおじさんです。
夕食のときに顔を合わせた瞬間があったので、はっきり憶えていました。
「いい写真、撮れますか?」
「はい、おかげさまで」
朝の空気の清々しさそのままに、気持ちよく言葉を交わします。
そして、普通にやりすごしました。
また、セルフタイマーをセットします。
「ぴぴっ」
何枚か自分の写真を撮影してから・・・
少し背景をずらそうと思って、三脚の位置を動かそうとしました。
そして、
(あれっ?)
まだ向こうにいる、さっきのおじさんの存在に気がつきます。
(まだ、いたんだ)
もう歩き去っていったものと思い込んでいましたが・・・
ちょうど、あっちのカーブのところで休憩しているようでした。
カメラをいじっている私のことを、暇つぶしがてら遠目に眺めているという感じです。
思わず手を振ろうとしかけて・・・
とっさに『ぴん』っと、閃くものがありました。
やっぱり、まだ気がついていないふりをしてしまいます。
(どきどきどき)
こんなところで・・・
やる?
脳内で、素早く計算していました。
(危ない?)
いや、だいじょうぶ・・・
さっきの短いやりとりだけでも、じゅうぶんわかります。
相手を見極めることはできていました。
(どうする?)
自問自答しながらも、
(いい)
(やっちゃえ)
やりたくてしょうがなくなっている自分がいます。
相手の目を引きつけようと、フラッシュをセットしました。
カメラに向かって真っすぐ立って・・・
「ぴぴっ・・・」
「・・・パシャッ!」
全身に、まぶしい光を浴びます。
胸が高鳴っていました。
(うまくやらなきゃ)
自然体に見える演技を意識します。
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
そのまま何枚か撮影しました。
(あの人は・・・)
まだこっちを見ているのがわかります。
そのことに、まったく気づいていないかのように・・・
いかにも『挙動不審』に、きょろきょろしてみせました。
おじさんとの距離は、30mぐらいです。
ちょうど、そちらの方角にだけは目が向いていない感じで・・・
しきりに周りを気にするふりをしました。
(やれる)
当然、他には人の気配などありません。
もういちど周りをきょろきょろするふりをしてから・・・
おそるおそるという感じで、
(どきどきどき)
シャツとスカートを脱いでみせました。
下着だけの姿になって、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
自分撮りを再開します。
周りに誰もいないのをいいことに・・・
つい調子に乗ってしまったこの『女』・・・
まるでグラビアモデル気取りで、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
カメラに向かって、恥ずかしそうにポーズをつけてみせます。
(こっそりそんなことしてる)
(本当は、すごく堅そうな女・・・)
馬鹿な女を演じている自分に、どうしようもなく興奮している私がいました。
この子のイメージを頭の中でつくりあげます。
(普段なら)
(絶対こんなことしない子のはず)
いかにも『真面目そう』な雰囲気のまま、固い動きでポーズを取っていました。
そんな女が、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
だんだんと羽目をはずしていく様子を、遠くからおじさんに眺めさせます。
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
さらに5~6枚撮ったところで、
(どきどきどき)
背中のホックにも手をかけました。
『どうせ誰もいないんだから』という感じで・・・
浮かれ半分に、ブラも外してしまうこの女・・・
思い切って、
(下もいっちゃえ)
パンツも脱ぎ捨ててしまいます。
大のおとなが、
(こんなところで)
もう身につけているのはスニーカーだけでした。
いかにも真面目そうなこの子にとっては、とんでもない大冒険のはずです。
(ああん、見られてる)
セルフタイマーをセットして・・・
大自然を背景に、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
全裸のままフラッシュの光を浴びてみせました。
そんな自分自身に、
『すごおい、わたし』と・・・
すっかり舞い上がっているかのように、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
夢中になってタイマーのセットを繰り返します。
完全に、自分だけの世界に入っている『ふり』をしていました。
(あああん、興奮する)
まさか『一部始終を見ている人がいる』だなんて・・・
そんなこと、夢にも思わずに・・・
ヌードのままで、
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
おしゃまにポーズを決めている、恥ずかしい女・・・
(おじさん、見て)
そのおじさんが、
(あ・・・)
見るに見かねたように、こっちに戻って来ようとしているのに気づきます。
(だいじょうぶ)
(あの人なら)
どきどきの極致でした。
自分で演じているこの『真面目な女』に、さらに感情移入してしまいます。
(ああん、見てやって)
(浮かれちゃってるこの子のことを・・・)
「ぴぴっ・・・パシャッ!」
あと10mぐらいというところになって・・・
初めて気づいたかのように、そちらを振り向きました。
一瞬で顔を引きつらせます。
そして、
「きゃぁぁっ」
絵に描いたように慌てふためいてみせました。
「何やってるんですか?」
おじさんに声をかけられながら・・・
泣きそうな顔で、パンツを拾い上げる私・・・
「なんでもない」
「なんでもないです」
踏んづけるようにスニーカーに引っかけてしまい、
「ゃっ、イやっ」
なかなか足を通せないふりを装います。
焦りまくってみせました。
相手は、もう目の前まで来ているのに・・・
いまだに全裸同然です。
(ひいいいん)
最高に興奮しました。
おじさんの視線を浴びながら、
(やああん)
ようやく腰までパンツを引っ張り上げます。
「こんなところで」
「どうして裸なんですか?」
意地悪そうに、ニヤニヤしているおじさん・・・
答えようがないという感じで、
「すみません・・・」
「・・すみません・・・」
慌ててシャツを羽織りました。
「イヤあ、イヤあ・・・」
目にいっぱいの涙を浮かべて、スカートをはきます。
「見てたんですか?」
「ずっと見てたんですか?」
死にそうなぐらいに恥ずかしがっているふりをしました。
あたふたとカメラを片づける私のことを・・・
おじさんが、ニヤつきながら見ています。
思いっきり『泣き顔』を披露してみせる自分が快感でした。
(気持ちいい。。。)
荷物を抱えながら、涙をぽろぽろ流します。
(どきどきどき)
そのままその場を立ち去った私は・・・
おじさんの姿が見えないところまできて、ほっと息をついていました。
(どきどきどき)
はっきりと予感があります。
(きっと会う)
(また朝食で、ばったり顔を合わせる)
その瞬間の恥ずかしさを想像すると、
(どうしよう)
(話しかけてきたら、どう返そう)
いまにも身悶えそうな気持ちになりました。
ペンションに戻ってからも、ずっと興奮が収まりません。
でも、あんなにどきどきしながら食堂に行ったのに・・・
けっきょく、そのおじさんと再会することはありませんでした。
まあ・・・
現実というのは、いつもだいたいそんなものです。