2ntブログ

CFNM

CFNMや露出についての萌える体験をコピペしました(^^;)

2013-12

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

恭子

この夏は、特に旅行などの予定がありませんでした。
だからというわけではありませんが、夏休みはずっと実家に帰省していました。
私の実家は、かなりの田舎です。
周りに遊べるようなところは何もありません。

帰省して3日目にもなると、もう退屈で仕方ありませんでした。
リビングにいても、面白くもないテレビをぼーっと観るぐらいしかやることがありません。

2階の自分の部屋にあがりました。
音楽をつけてベッドに横になります。
(つまんないなぁ。。。)
目をつぶって、考え事をしたりします。

実家の私の部屋にはエアコンがありません。
網戸にした窓からときどき風が入ってきますが、それでも汗がじわっとしてきます。

(暑い。。。)
ベッドに仰向けになったまま、Tシャツをまくり上げました。
どうせここは自分の部屋です。
背中のホックを外して、ブラもずらしてしまいます。
男の人にはわからないでしょうが、暑いときにはこうするだけですごく楽になるのです。
だらしなく胸を出したまま、天井を眺めてぼーっとしていました。
(なにやってんだろ)
(せっかくの夏休みなのに)
暇を持て余している自分が、なんだか情けなく思えてきます。

(それにしても暑いなぁ)
首のあたりが汗ばんできています。
はいていたショートパンツにも両手を伸ばしました。
寝そべったまま腰だけ浮かせて、中のショーツごとずり下ろします。
下半身もまる出しにしてしまって、両ひざを立てました。

窓からそよいでくる微かな風を感じます。
脱ぎかけのパンツは、ふくらはぎのあたりに引っ掛けたままです。
(暑い。。。)
われながら、みっともない格好でした。
パンツを下ろして寝そべったまま、無防備に股を開いています。
まくりあげたブラの下で、おっぱいもまる出しです。

(退屈だなぁ。。。)
目をつぶると、なぜか職場の男性たちの顔が次々と浮かんできました。
(もし私のこんな姿を見たら、みんなどう思うだろう)
自分で書くのはおこがましいですが・・・
外見の容姿には、それなりに自信のある私です。
細身のスタイルも相まって、周りからはいつも華奢なイメージを持たれています。
あの人たち・・・もし今この部屋を覗き見たなら・・・
会社での『いつもきちんとしている私』とのギャップに、きっと目を疑うことでしょう。
あられもない姿でいる私を見て、ニヤニヤするかもしれません。
そんな馬鹿なシーンを想像しただけで、胸がきゅうっと締め付けられました。
(ああ。。。)
決して他人に見せることのないこんな私・・・
手をあそこに持っていきます。
すでにぬるぬるしていました。
指先をクリに触れさせます。
(私のこんな姿・・・)
やさしく動かすだけで、快感がわいてきました。
(見てみたいでしょ?)
会社の人たちの顔を思い浮かべながら、クリをいじります。
こんな恥ずかしい私を覗けたら・・・
(喜んじゃうでしょ?)

・・・ふと、思いました。
手を止めます。
(久々にやってみたい)
誰かに覗かれて、どきどきしてみたい・・・

露出狂?・・・自分ではよくわかりません。
でも、私はそういう興奮の高揚感の味を知っています。
過去に何度となく、忘れられない体験をしたことがあるからです。
それは、決して誰にも言うことのできない私だけの秘密でした。
日常生活では決して味わえない興奮・・・
『あの興奮』に、身を焦がしたい・・・
ずっと自分の心の奥底に閉じ込めていたはずなのに・・・

いけない感情だとわかっていました。
でも、
(どきどきしたい。。。)
その思いは、みるみる膨れあがってきます。
本当は臆病な私・・・
真面目なだけのいつもの生活・・・
自分の殻を破って大胆になってみたい・・・
いてもたってもいられない気持ちになってきます。
(久々にやってみようかな)
どうせ暇なんだし・・・
(本当にできる?)
思考が一気に現実的になっていきます。
やるとしたら、どこ?
どこでならできる?
どうすればうまくいく?
1カ所だけ、頭に浮かんだ場所がありました。
でも、今日はもう遅い・・・
(明日、朝から行ってみよう)

思い立ったら、がぜんやる気(?)が出てきます。
こんなことに力を注ぐのは、ばかばかしいとしか言いようがないのですが・・・
私は本気でした。
この気持ち、いつぶりのことでしょうか。
あのどきどきに身を焦がしたいと、うずうずしてきます。
(そうだ、今日のうちに・・・)
親の車を借りて、町に出ました。
(水着。。。)
どこかで買わなくちゃ・・・
国道を走らせていくうちに、聞いたこともないような洋服の量販店をみつけました。
駐車場に車を乗り入れます。

ひとめで安物とわかるような低価格カジュアルの店です。
ざっと店内を回ってみましたが、水着は置いてありませんでした。
お店の中を見ているうちに、ちょっと考えが変わってきます。
(水着じゃないほうがいいかも)
水着だと・・・水着になれるチャンスがなければ、それまでです。

頭の中で考えていました。
シチュエーションによって、応用がききそうなものを選ぶべきです。
例えば・・・さりげなく胸を見せやすい服・・・
(ブラトップ?)
一見無防備そうな感じですが、あれは意外としっかりしています。

胸元が大きく開いた、薄手のチュニックを選びました。
ノースリーブで、腰までの長さのものです。
値段が安いのは好都合でした。
使い捨てにしてもいいというつもりで、必要なものを選んでいきます。
いちばん値段の安いブラを探しました。
私の胸には合わない、わざと大きいサイズのものを選びます。

もうひとつ、たまたま目についたものがありました。
フレアタイプの『ショートパンツ』です。
ほとんどミニスカート感覚のショートパンツでした。
丈がこんなに短いのに、裾がふわっと開いています。
(これにしちゃえ)
どうせ明日しか着ることのない服です。
自分の趣味に合わなくたってかまいません。

帰ってから、買った服を着てみました。
鏡の前に立って前かがみになってみます。
首まわりのゆるいチュニック・・・
大きくてカパカパのブラ・・・
(よし。。。)
わくわくしてきました。
なんだか明日が楽しみです。

翌日、朝食を済ませてから出発しました。
今日も親の車を借りて、自分で運転します。
自分で言うのもなんですが、かなり『やる気』になっていました。
(本当にできる?)
(なんとかなる?)
タイミング良く、都合のいいシチュエーションに巡り合わせることができるかどうか・・・
実際に行ってみなければわかりません。
それでも行くだけは行ってみようと思いました。
これと思える相手さえみつけられれば、きっとなんとかなるはずです。

その場所を目指すのは約3年ぶりでしょうか。
道ははっきりと覚えていました。
国道を走り続けて、県境を越えます。
出発して2時間ぐらい経ったかもしれません。
だいぶ真上になってきた太陽が、ボンネットに照りつけているのがわかります。
良すぎるぐらいにいい天気で、外はものすごく暑そうでした。
周りの景色はすっかり山になってきています。
あるキャンプ場が近づいてきました。
そのそばを通り過ぎて、さらに車で山を登っていきます。

(そうそう、ここだ)
入口が目立たないわき道へと左折して、林道へと乗り入れます。
あまり整備されていないので慎重に車を進めました。
何度か分岐点を経ながらそのまましばらく行くと、行き止まりになります。
ちょっと広くなっているその場所に車を停めました。

スポーツサンダルに履き替えて、車から降りました。
うるさいほどに蝉の声が響いています。
(ああ、おんなじだ)
森の匂いがしました。
風景も、3年前に来たときと何も変わっていません。

ものすごい暑さでした。
あっという間に、汗ばんできます。
周りの様子を確かめました。
耳をつくのは蝉の声だけ・・・
まぎれもなく、私ひとりっきりです。

(よし。。。)
その場で手早くスカートを脱ぎました。
Tシャツを脱いで、ブラも外してしまいます。
胸をまる出しにしたまま、ショーツ1枚の姿になっていました。
たったそれだけのことで、もうどきどきしてきます。

昨日買った服を袋から出しました。
あまりの暑さに背中を汗が伝ってきています。
ショートパンツをはいて・・・
大きいブラを胸につけました。
最後に、かぶるようにチュニックを着ます。
脱いだ服は、車の中にしまいました。

荷物を詰めたトートバッグを肩にかけます。
(行こう)
ここから数分歩いた先に、沢があるのです。
運がよければ水遊びに来ている人たちがいるかもしれません。
それが私の狙いでした。

森の中にできた細道を歩いていきます。
まさに炎天下という感じでした。
(暑いよう)
すぐに汗が噴き出してきます。
歩いているだけで気持ちがげんなりしそうでした。
(こんなに暑いのに人がいるかな)
嫌な予感がしていました。
さすがに誰もいないかも・・・
ここまでの遠い道のりが、すべて無駄足になってしまいそうな気がしてきます。

川のせせらぎの音が聞こえてきました。
雑木林を抜けると、目の前に沢が現れます。
ようやく到着しました。
辺りの様子を見渡します。

(やっぱりだ。。。)
誰もいませんでした。
以前に来たときと同じように、
(小学生ぐらいの男の子たちが水遊びに来てるかも)
そう期待していたのですが・・・
人の姿はまったくありません。
完全に肩透かしでした。
(あーあ)
でも、まぁ・・・たいてい現実はそんなものです。
(しょうがないな)
多分こうなるんだろうなぁということは、頭では最初からなんとなくわかっていたのです。
ですから、さほどショックではありませんでした。
どうせ実家にいたところで、やることもなく暇だったのですから。
ここまで来てしまったこと自体に後悔はありません。

トートバッグをおろして、ペットボトルを出しました。
手頃な大きさの岩に腰かけてお茶を飲みます。
残念でした。
わざわざここまで来たのに・・・
でも仕方ありません。
ぬるくなったお茶を飲みながら、しばらく景色を眺めていました。

(いい場所なのになぁ)
ここで3年前に自分がやったことを懐かしく思いながら・・・
未練がましく粘ってみます。
5分ぐらいそこにいたでしょうか。
ただひたすら暑いだけでした。
やはり、他に誰かがやってくるような気配はありません。
(帰ろう)
諦めました。

立ち上がろうとした、その矢先のことです。
(あ)
ずっと上流のほうに何か動くものが見えた気がしました。
(ん?)
目を凝らしてみると・・・
ぜんぜん気づいていませんでしたが、やっぱり何かが動いています。
はるか遠くの岩陰から飛び出して見えるのは・・・
(あっ!)
あれは、たぶん釣り竿です。

(人がいる!)
急に、動悸がしてきました。
(どうする?)
あそこには人がいるということです。
(どうするの?)
チャンスがあるかもしれません。
ここまで来て、確かめずに帰るわけにはいきませんでした。

(落ち着いて)
はやる気持ちを抑えます。
とにかく相手を確認することです。
相手がどんな人なのかによって、状況はまったく違ってきます。

川べりを、上流側に歩いていきました。
水の流れは穏やかそのもので、まさに天然のプールです。
3年前にここで子供たちと水遊びしたことが、昨日のことのように思い出されました。
今日もあの日と同じような男の子たちなら、最高のシチュエーションなのですが・・・
そうそう都合よくいくとは思えません。
状況を見極めるまでは、決して油断できませんでした。

だんだんと川岸の幅が狭くなって、岩場のようになってきます。
ますます背中が汗ばんできました。
大きな岩をまわりこみながら、少しずつ上流へと登っていきます。

だいぶ近づいて来ていました。
ゆらゆら動く釣り竿の先が、はっきりと見えています。

みつからないように、岩の陰から顔だけ出しました。
3人・・・男の子が3人います。
顔の表面が『ぽーっ』と熱くなるのが自分でわかりました。
こんな奇跡とも思えるような展開・・・
頭の中でまだ現実感が追いついてきていません。

岩陰から様子を窺います。
・・・1人が中学生ぐらいで、あとの2人はたぶん小学生です。
私の心臓は、爆発しそうにどきどきしてきました。
(こんなことってあるんだ)
まさに願ってもないようなシチュエーションです。
(やるしかない)
周りに人の気配はありません。
私と、この子たちだけです。
このチャンスを逃すなんて考えられませんでした。
(どうするの?・・・作戦は?)

トートバッグからデジカメを取り出します。
最近買ったばかりの、ミラーレスデジカメです。
重いので迷ったのですが・・・
(持ってきておいて、よかった)
トートは肩にさげて、両手でカメラを持ちました。
(よし、行こう)

川べりを進みました。
(堂々と・・・堂々と・・・)
ここはまだ、臆する場面ではありません。
心臓をどきどきさせながらも気持ちを奮い立たせます。

もう、すぐそこです。
この大岩の向こうに彼らがいます。
意識的に頭の中をからっぽにしました。
何かを考えたら躊躇してしまうような気がしたからです。

カメラを持ったまま、大岩をまわりこみます。
そして、そのまま彼らと『鉢合わせ』してみせました。

そこは岩場の狭間のようなところで、少しひらけた場所になっていました。

「あ・・・」
気配を感じた男の子たちが、こっちを振り返っています。
「あ・・・」
私も、初めて気づいたかのように驚いた顔をしてみせました。

すべては第一印象にかかっています。
「あ・・・あれっ!?・・・こんにちは」
びっくりした様子を演じながらも、にっこり微笑んでみせます。
男の子たちも『きょとん』とした顔で、うなずき返してきました。
まだ驚いているふりをして、
「え・・・あ・・・釣りしてるの?」
見ればそうだとわかるようなことを、わざわざ聞いてみせます。
私がひとりきりということもあるのでしょう。
3人がすぐに警戒心を解いてくれたのを、彼らの表情に感じていました。

「お姉ちゃんなにしてんの?」
こんなところに突然現れた『私』に、3人とも興味津々という感じでした。

「え・・・写真撮りに来たの」
手に持ったカメラを見せます。
「でも疲れちゃったよ、ちょっと休憩」
手頃な岩に腰かけます。
「釣りするとこ、少し見てていい?」

とりあえず、ここまでは狙い通りです。
(話しかけなきゃ)
自分に言い聞かせました。
なんとかして彼らとコミュニケーションを取らなければ、先へとつながりません。

きっかけをつかめずにいると、
「お姉ちゃん、ひとりで来たの?」
しばらくして、ひとりの子が話しかけてくれました。
おめめがクリクリの、かわいい男の子です。
「そうだよー」
小学校の3~4年生ぐらいでしょうか。

もうひとりのチビっ子には、私から話しかけてみました。
「ねぇねぇ、どんな魚が釣れたの?・・・見せてよー」
「今日はまだ、ゼロ」
悔しそうに答えるこのわんぱくそうな男の子も、3~4年生ぐらいに見えます。

そして・・・
人見知りした様子で、なかなか私と目を合わせてくれない男の子・・・
このシャイで背の高い男の子だけは、どう見ても中学生です。

「お姉ちゃんも、釣り好きなの?」
「えー、わたし1回もやったことない」

「お姉ちゃんは何歳?」
「えー、ないしょ」

お姉ちゃんと呼んでもらえたことに、実は内心ほっとしていました。
私はもう20代後半です。
この子たちにすれば、本当は『おばさん』な年齢なのかもしれません。
でも、私のこの顔・・・それにこの服装・・・
今日は、あえてノーメイクにしていたせいもあるのでしょう。
実際よりもだいぶ若く見られているようです。

「どこから来たの?」
屈託なく尋ねてくるおめめ君に、
「東京だよ」
にこにこ微笑みながら答えます。
友だち同士にしては年齢がばらばらな、この3人の関係がよくわかりません。
「みんなは兄弟なの?」
今度は私が尋ねると、
「えっ、違うよ!」
わんぱく君が笑いながら首を振っています。

「なんで写真なんか撮ってるの?」
人見知りのシャイ君も、ようやく話しかけてきてくれました。
でも・・・
「趣味なの・・・楽しいんだもん」
私が正面からにっこりとみつめると、すぐに目線を逸らしてしまいます。

わんぱく君は、物怖じせずになかなか積極的です。
「いっしょに釣りする?」
「えー、私はいいや・・・見てるだけ」
「オレが教えてあげるよ!」
「えー、私はいいよぉ」

しばらくそんな感じで、3人とやりとりが続きました。
それなりにいい展開になってきています。
(なんとかなる)
周りには誰もいません。
こんな山の中で、私とこの子たちしかいないのです。

「そうだ、みんなの写真を撮らせてよ」
カメラを構えました。
「釣りしてるとこ撮ってみたい」
レンズを向けると、みんな照れくさそうな表情を浮かべます。
それでも、3人とも釣り竿を伸ばしたままポーズしてくれました。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
顔も写るように回りこみながら、何度かシャッターを押します。

視線に気づきました。
おめめ君を撮ろうとする私のことを、シャイ君がじっと見つめています。
(すごい見てる。。。)
この子だけは絶対に中学生です。
いちばん人見知りな感じですが、視線には大人びたものを感じました。
突然現れたお姉さんのことを意識してる・・・
それがはっきりわかります。
(私が気になる?)
外見の容姿にだけは自信のある私です。
(きれいな人だなって、思ってくれてるの?)
イメージがわいていました。
(・・・きっとできる)

「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
さらに何枚か撮影して、
「ありがとう」
腕が重くなったかのように、カメラを下ろしました。

そろそろ、いい頃合いです。
(やろう)
実は、さっきから目をつけていたものがありました。
シャイ君のすぐ近くに、ミニチュアのようなものが入ったケースが置いてあるのです。
釣りに関してはまったく知識の無い私ですが・・・
確かあれは、『ルアー』とかいうやつです。
釣りに使う偽エサ(?)だということぐらいは、私にもわかりました。

少しずつ緊張してきました。
プレッシャーがのしかかります。
内心のどきどきを隠しながら、
「あれっ、これなに?」
シャイ君に近づきました。
そして、彼の目の前で『前かがみ』になります。
珍しそうに、そのカラフルなミニチュアに手を伸ばしました。
(見て。。。)

前かがみになったことで、チュニックの胸元が大きく口を開けていました。
目の前のシャイ君に、『偶然にも』中がまる見えの状態になります。
(ああ。。。)
チュニックの中では、サイズの合わないブラがカパカパです。
胸から完全に浮き上がっているのが、自分でもわかっていました。
前かがみのまま、2秒・・・3秒・・・
(ああ、見て。。。)
興味深そうに、次々と箱の中のミニチュアを手に取ってみせます。
(ちゃんと見て)
昨日、あれだけ鏡の前で試したのです。
角度によっては乳首まで見えてしまうはずでした。
(見た?・・・見えたよね?)
適当にひとつミニチュアを選んで、前かがみから姿勢を戻します。

「きれいだね、これ」
手に取った黄色いミニチュアを見せて微笑むと、
「うん」
頷くシャイ君の目が、明らかに泳いでいます。

自分の顔が『かーっ』と熱くなるのを感じました。
(やっぱり見えたんだ)
彼の表情でそれがわかります。
あまりの恥ずかしさに、どんどん顔が火照ってきますが・・・
何も気づいていないふりをしました。
「これ、写真撮っていい?」
なおも、彼の瞳をみつめます。

シャイ君が、
「うん」
こっくり頷きました。
そのぎこちない表情に彼の『期待』が感じられて、
(ああん、イヤ。。。)
ますます私の羞恥心を煽ります。

恥ずかしさの感情を押し隠して、また前かがみになりました。
チュニックの胸元が、無防備に垂れ下がります。
(見て)
足元の小岩の上にミニチュアを並べて、そのまましゃがみこみました。
(ああん、来て)

しゃがんだまま、両手でカメラを構えます。
その作業を見守るかのように、シャイ君が寄り添ってきました。
(あああ、見えちゃう)
チュニックの胸元は、ぽっかりと口を開けたままです。
接写するように、両腕を伸ばしてカメラを構えると、
(ああん)
ブラがますます胸から浮きました。

「ぴっ・・・ぴぴっ・・・」
シャッターを押します。
(だめぇ)
真横に立ったままのシャイ君が、
(イヤぁ)
さりげなく、何度も上から覗き込んできます。

(恥ずかしい)
それでも気づかないふりを続けました。
覗かれてると知っていながら・・・
写真を撮るのに夢中になっている、無垢なお姉さんになりきります。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
興奮していました。
男の子が夢中になって私の胸を覗きこんでいます。
わたしは・・・わたしは・・・
男の人に、自分の乳首を見られているのです。
(イヤぁ。。。)
屈辱感に、背中がぞくぞくしました。
(恥ずかしい)
(そんなに見ないで)
あああ・・・そろそろ立たないと不自然です。

「よし・・・っと」
何食わぬ感じで立ち上がりました。
「ありがとね」
シャイ君にお礼を言って、ミニチュアをケースに戻します。
彼の顔を見ると、
(あ。。。)
まだ中学生とはいえ、さすがに男の子です。
無表情を装いながらも、『にやけ』を隠しきれていません。
(この子、こんな顔するんだ。。。)
自分の顔が赤くなっていないか心配でした。
(ああ・・・イヤ)
心臓がどきどきしています。
興奮の、もう真っ只中にいました。
(イヤぁ。。。恥ずかしい)
この感覚・・・このどきどきこそ私が求めていたものです。
久々に味わうこの高揚感に、自分の気持ちを抑えられません。

無表情を取り繕おうとしているシャイ君に、
「どうしたの?」
にっこりと微笑みを向けます。
なんでもないというふうに首を振るシャイ君をみつめながら、
(もうだめ)
興奮に背中を押されていました。
(次は?・・・次はどうする?)
トートの中にカメラをしまいます。

とりあえず、彼らとはちょっと離れた岩に腰かけました。
(どうしよう)
こんなチャンスはそうそうありません。
頭の中で、一生懸命に考えを巡らせます。
それなのに・・・
(え?)

信じたくない光景を目にしていました。
(あ・・・)
向こうで、おめめ君とわんぱく君が釣り道具を片づけ始めています。
(まさか)
嫌な予感がしました。

おめめ君が、何かシャイ君に声をかけています。
何を言っているかまではわかりません。
(え・・・え・・・)
その様子を眺めながら、胸騒ぎがしていました。
(うそ・・・そんな・・・)
シャイ君も荷物を片づけ始めています。
(うそ・・・帰っちゃうの?)

「今日は、釣れないや」
わんぱく君がこっちに近づいてきます。
「オレたち、帰るね」
(まずい・・・本当に帰っちゃう)
なんとかしなきゃ・・・そう思っても、からだが動きませんでした。
「そっかあ、気をつけてね」
つい、にっこりと微笑んでしまいます。
おめめ君とシャイ君も、
『ばいばい』と、向こうで手を振っていました。

「ばいばい」
彼らに手を振り返すしかありませんでした。
(このまま帰られちゃう)
わかっていても、どうにもなりません。
(ああ、逃げられちゃう)
去って行く3人の後ろ姿を見送りながら、何もできずにいました。
(ああ・・・そんなぁ)
岩場の狭間に、ひとり取り残されます。

あまりのあっけなさに、呆然としてしまっていました。
こんなことってあるでしょうか。
せっかく掴みかけたチャンスが、ものの見事に手の中からすり抜けていった感じです。

川の流れをみつめながら、途方にくれていました。
(あーあ。。。)
つくづく思うようにならないものです。
(もっと積極的になればよかった)
ものすごい後悔に襲われていました。

あのときのシャイ君の表情・・・
乳首を見られてしまう屈辱感・・・
思い返すだけで胸苦しくなります。

どうせ周りには誰もいなかったのです。
私自身が大胆になれば、もっと何でもできたはずでした。
千載一遇のシチュエーションだったのに・・・
そう思うと、ますます悔しさが募ってきます。

だからといって・・・いまさら嘆いたってどうなるものでもありません。
(帰ろう)
本当に久しぶりに、あの興奮を味わうことができたのです。
それだけでも満足でした。
(もともと、だめもとだったんだから)

下流のほうへと戻りながら、シャイ君の顔を思い浮かべます。
そういえば、そもそもあの3人組はどういう関係だったのでしょうか。
それぞれ年齢もバラバラでしたが・・・
けっきょく、それもわからずじまいです。

森の細道を、車へと歩いていました。
鬱蒼とした木々と、蝉の声・・・
来たとき以上に日差しを暑く感じます。
汗がだらだらと背中を伝いました。

歩きながら実感していました。
(昔のようにはいかないな)
勘が鈍ったということでしょうか。
どうあがいても、もう以前の自分とは違うのかもしれません。

車にたどりつきました。
ドアを開けると、
(暑っつい)
中は熱気が充満しています。
もう、もとの服に着替えるのも面倒でした。
そのまま車に乗り込みます。
(あっちぃ)
汗が噴き出していました。
エンジンをかけてエアコンをつけます。
吹きつけてくる冷たい風に、ようやく生き返った心地になりました。

なんだかぐったりでした。
(帰ろう)
もう終わったのです。
これからまた長い時間、自分で運転していかなければなりません。

気持ちを切り替えていました。
スマホを手に取ります。
せっかく遠出してきたんだから・・・
(何か美味しいものでも食べて帰ろう)
食事できそうなところを探して、この辺りのことを調べてみます。

すると・・・偶然にもこの近くに温泉があることを知りました。
車でなら、ほんの10分か15分で行けそうな距離です。
(お風呂にはいっていこう)
私はけっこう温泉好きなこともあり、迷いはありませんでした。
せっかくなので汗を流してさっぱりして帰ることにしたのです。
多少遅くなってしまうかもしれませんが、
(お昼はそのあとでいいや)
たいしておなかがすいているわけでもありません。

車をスタートさせます。
国道に戻る道を、途中から逆に進みました。
(このへんかなぁ)
目印を見落としてしまわないようにスピードを落として運転します。
もう男の子たちとのことなんか忘れていました。
いつまでもくよくよしていたって、しょうがありません。
それよりも、思いがけず温泉に入れるかもしれないことに喜んでいました。

(温泉、ひさしぶりだなぁ)
しばらく山道を走っているうちに看板が目に入りました。
ハンドルを切って左折します。
未舗装の道を進んで行きました。
5分も経たないうちに、道沿いに建っている温泉旅館が見えてきます。
200mぐらい走る間に3~4軒の旅館を通り過ぎました。

道路わきを曲がったところに目立たない駐車場がありました。
地味な案内板が出ています。
いちばん奥に車を停めました。
場所はここで間違いありません。
調べたとおりなら、この先に公共(?)の露天温泉があるはずです。

荷物をまとめました。
着替えられるように、もともとの服も詰め込みます。
スポーツサンダルに履き替えてトートバッグを持ちました。
車を降りて案内板を見てみます。
さびれた温泉地でした・・・というか、さっき通過した何軒かの温泉旅館以外には何もありません。

駐車場の奥から、裏に抜ける歩道があるようです。
案内板によれば、それが温泉へ向かう道になっています。
それにしても、ひとっ子ひとり見かけません。
こんなに暑い日だから、なおさらなのでしょうか。

けっこうわくわくしてきました。
ひょっとしたら、私が行ったこともないような秘湯が待ち受けているのかもしれません。
そんな気がしてきて、ちょっとした冒険気分になってきます。

駐車場の裏は、すぐに森でした。
整備が行き届いているとは言い難い、でこぼこな歩道を進んでいきます。

そういえば駐車場には私の車以外に停まっていた車はありませんでした。
ということは・・・もしかしたら、私ひとりで貸し切り状態になるかもしれません。
果たしてどんな温泉が待っているのか・・・
期待が高まってきます。
歩道の片側は、ほとんど崖のようになっていました。
身を乗り出すように覗きこむと、はるか下のほうに流れている川が木々の間から見えます。
さらにもう少し行くと、朽ちかけた木の表示が立っているのが見えてきました。

色褪せて消えかけたような字で『○○湯→』と書かれています。
ありました。
ここです。
歩道の横から、下に降りていく階段道が伸びていました。

足元に気をつけながら階段道を下っていきます。
幅1mぐらいしかない、急こう配の階段道でした。
崖に沿うように、どんどん下に降りていきます。
右にカーブすると、いきなり眼下に視界が開けました。
渓流の川べり沿いに設けられた、露天の岩風呂が目に飛び込んできます。
と同時に、
(・・・あ!)
人がいる・・・

お湯につかっていたその男の人が私を見上げました。
思いっきり目が合ってしまいます。
どきっとしました。
(誰もいないかと思ってたのに)
たったひとりだけですが、男湯には先客がいたのです。
しかも階段道から見えてしまうなんて・・・
(こっち見てる。。。)
下まであと10mぐらいでしょうか。
メガネをかけたままお湯につかっているその人は、じっと私を見上げています。

・・・行くしかありません。
内心ちょっと動揺しながらも、まる見えの男湯を見下ろす感じで降りていきます。

階段道を降りきったところが、そのまま男湯でした。
奥のほうに古びた木戸が見えます。
あれが女湯への入口のようです。
男湯の中を通って女湯に行くというのには驚きでしたが、川べりの狭さを考えれば構造的にやむを得ないのでしょう。

少し気まずいながらも、じっと私を見ているメガネのその男性に会釈しました。
50前ぐらいの男の人です。
髪がもじゃもじゃで、かなり痩せたおじさんでした。

私が目を伏せたまま前を通ろうとすると・・・
「こんにちは」
にこやかに挨拶されました。
声をかけられるなんて思ってもいなかったので、
「えっ、あ・・・すみません」
思わずどぎまぎしてしまいます。
お湯の中とはいえ、相手は裸です。
ちょっとびっくりして声が上ずってしまいました。
そして、不必要に焦ってしまいます。

でも、メガネさんはそんなことお構いなしでした。
「暑いですねぇ、おひとりですか?」
人懐っこい感じで話しかけてきます。
なんとなく無視するわけにもいかなくなって、
「ええ、まあ」
と、適当に返すと、
「ああ、そうですかぁ、僕もなんですよ」
まるで仲間をみつけたみたいに嬉しそうな顔をしています。
後ろの岩の上に、コンビニの袋が置いてありました。
缶ビールがいくつも入っています。
(酔ってるんだ。。。)
空になってつぶした空き缶が2~3個、横に置かれています。

「温泉めぐりが好きでよく来るんですけどねぇ、こちらは初めて?」
間を置かずにメガネさんがどんどん話しかけてきます。
「ええ、はい」
内心では、
(ずいぶん馴れ馴れしいなぁ)
と思いつつ、ここで変にきまずい気分になるのも嫌なので適当に話を合わせます。

透明のお湯が揺れています。
その『揺れ』にも、すぐ目が慣れてしまいました。
私の顔をみつめながら、
「ここの露天はなかなか良くてねぇ」
そう言うメガネさんのお○んちんが、お湯の中で見えてしまっています。

(ちゃんと隠してよ)
正直、おじさんのそんなもの見たくもありませんでした。
困ったように目をそらす私をよそに、
「やっぱり本当の温泉好きは、こういうとこを求めてくるんですよねぇ」
メガネさんは、どんどん話しかけてきます。
(酔っ払いかぁ、めんどくさいなぁ)
でも、下手に機嫌を損ねて絡まれたりしたら・・・
もっと面倒なことになる可能性が大です。
周りにひとけがないだけに、なおさらトラブルはごめんでした。
とりあえず、お愛想程度にニコニコと頷いておきます。

「前に行った○○温泉なんて・・・」
「ほとんど登山でしたよ、あれは」
一方通行のおしゃべりは、もう止まりません。
(はやく行かせてよ)
私はこれからお風呂にはいろうというのに。
こんなところで酔っ払いのおじさんに捕まるなんて予定外です。
(こまったな)
・・・と思っていたら、
「いや、さっきから気になってるんですけど」
今度はいきなり口調が変わります。

「あなた・・・」
私の顔をまじまじと見て、
「お天気の□□さんにそっくりですよね?」
メガネさんは、いたって真剣な眼差しです。
「もしかしてご本人?」
初めて聞く名前で、誰のことを言ってるのかわかりませんでした。
「いえ、違います」
首を横に振って否定します。

それでも『お見通しだよ』とでも言いたげな口調で、
「□□さんなんでしょ?」
(誰それ?)
本当にまったく聞いたことのない名前です。
メガネさんは、
「いやぁ、こんなところでぇ・・・」
ひとりで勝手に嬉しそうです。

さすがにイライラしてきました。
(違うってば)
なんだか面倒なことになってきたと思いました。
この人は、見た目以上に酔っぱらっているのかもしれません。
あまり関わっちゃいけない・・・
やはりここは適当にやりすごして、あしらってしまうのが無難です。
内心あきれながらも、
「本当に違いますよ」
きっぱり否定しておきます。
「すみません、失礼します」
さっとその場を離れました。

そのまま足早に女湯に向かいます。
(まったく、もう)
あの人が、根が悪い人じゃないのはわかります。
でも、せっかく山奥の露天風呂までやってきたのです。
リラックスしたいのに・・・
こんなところで酔っ払いの相手なんてごめんでした。

「ガタッ」
木戸を開けて女湯側に入ります。
石垣のような部分を折り返すと、そこが女湯でした。

女湯には誰もいませんでした。
男湯とは違い、左右には目隠しのすだれ(?)のようなものが立てかけられています。
いちおう周りからは隠れるつくりになっていました。
でも、かなり狭くて、こじんまりしています。
スペース自体が、せいぜい5m×5mぐらいでしょうか。
その中央が小さな湯だまりになっているだけです。
(さあ、はいろう)
気持ちを切り替えます。
ひとりっきりになれたことで、ようやくほっとしていました。
(のんびりしよう)

適当な場所でサンダルを脱ぎます。
まさに渓流沿いの露天風呂でした。
中央の『湯だまり』以外には何もありません。
もちろん脱衣所もありませんでした。
乾いた石のところにトートバッグを置きます。
脱いだ服を丸めてその上に重ねていきました。
下着も取って、全裸になります。

けっこう汗をかいていたので、そのまま入るのは気がひけました。
古ぼけた手おけが1つ転がっています。
それでお湯をすくって何度か体にかけました。
そして湯だまりに入ります。

思ったより熱くてびっくりです。
『川沿いだからぬるいんだろうな』と思っていましたが、そうでもありません。
(ふうぅ)
すばらしい景色でした。
左右こそ、すだれ(?)で囲まれていますが、正面には何もありません。
こうしてお湯につかっている私の数メートル先・・・
一段低くなったところに川が流れています。
照りつける日差しに反射して、流れる水がきらきら光っていました。
見ているだけで清々しい気分になります。
(いい気持ち。。。)
お湯の熱さに、強張った体がほぐれていく感じがしました。

それにしても、いい天気でした。
木漏れ日の光のまぶしさと、木の影の暗さのコントラストが岩場に鮮やかに映えています。
聞こえてくるのは、蝉の声と川が流れるせせらぎの音だけでした。
(あー、幸せ。。。)
贅沢な気分です。
(寄り道してよかった)
こんな露天風呂を独り占めできるなんて、本当にラッキーです。

どちらかというと熱いお風呂が好きな私ですが・・・
それでも長湯はしていられませんでした。
すぐにのぼせそうになってしまいます。
(ふー、あっちい)
湯だまりのふちに腰かけます。

露天スペースのはじっこは、コンクリートになっていました。
側面がそのまま護岸(?)のようになっています。

なんとなく身を乗り出して、下を覗きこんでみます。
とは言っても、下までは1.5mぐらいの高さしかありませんでした。
降りようと思えば、そのまま下の川べりに降りれてしまいそうです。

お天気続きで水量が少なくなっているのか、流れはすごくおだやかです。
あの冷たそうな川の水に、足を入れてみたい・・・
さぞかし気持ちいいんだろうなという気がします。

またお湯に入りました。
ぼけーっと遠くの山を眺めます。
開放感いっぱいで、いい気分です。
(こんな山の中に私たったひとり。。。)
あ、違うか・・・
隣の男湯には、あのメガネさんもいます。
(でも、まあ)
女湯が私の貸し切り状態なのは間違いありません。

このときになって、ようやく気づきました。
このシチュエーションは、チャンスといえばチャンスです。
(あのおじさん。。。)
私を誰かと勘違いしかけていました。
きっぱり否定して逃げてきたけど・・・
(でも、あのおじさん)
いきなり現れた私に話しかけながら、あんなに嬉しそうにしてた・・・

よこしまな思いが、頭の中をよぎりました。
心の中で衝動がわきあがってきます。
絶対にチャンスでした。
さっきの沢で、一度は完全にあきらめたのに・・・
ここにきて、まさかのこのシチュエーションです。
(もしあの人に、女湯を覗かれたら)
何も知らずに覗かれてしまう『かわいそうなお姉さん』をイメージしていました。
(あんなおじさんに裸を見られるなんて)
想像しただけで、泣いてしまいそうです。

(やれる?)
(だいじょうぶ?)

さっきみたいな子供相手とは違います。
今度は大人だと思うと、どうしても躊躇いがありました。
(どうしよう)
頭を使って考えます。
(どうすればいい?)
わざと見せていると、相手に知られてしまうのは絶対に嫌でした。
かわいそうな『覗きの被害者』として、最後まで何も知らないふりを通す・・・
(でも、どうやって?)

イメージが浮かばないわけではありません。
でも、できるでしょうか・・・
もういちど、コンクリート部分から身を乗り出しました。
護岸の外側を確認してみます。
高い岩場を挟んではいますが、男湯と女湯はほぼ隣り合わせでした。
距離だけをいえば、たいして離れてはいません。
(できる)
男湯と女湯とで、そこから眺める川の景色の範囲はほとんど共通です。
確信しました。
(今ならできる)
ぐずぐずしていたら、またチャンスを逃してしまうかもしれません。
さっきの二の舞を踏む気はありませんでした。
(こんどこそ)

サンダルをはきました。
露天スペースのはじっこに行きます。
コンクリート部分に両手をつきました。
体の向きを反転させて・・・
両腕の力で体重を支えながら、そっと護岸の下に降りてしまいます

サンダルをはきました。
露天スペースのはじっこに行きます。
コンクリート部分に両手をつきました。
体の向きを反転させて・・・
両腕の力で体重を支えながら、そっと護岸の下に降りてしまいます。
幅1mぐらいの川べりの土台(?)のようなところに立っていました。

どきどきしていました。
タオルひとつ持たず、真っ裸で外に降りてしまっています。
(だいじょうぶ)
気持ちは固まっていました。
すぐそこ・・・ちょっと流れのあの辺りまで出て、すぐ戻ってくるだけです。
土台から、水の中へとゆっくり足を降ろしました。
(冷たい)
でも、気持ちのいい冷たさです。
深さは、足首がつかるぐらいまでしかありません。
水が透き通っていました。
清流と呼ぶにふさわしい、きれいな川でした。

まだ男湯からは死角の位置です。
流れは思ったよりぜんぜんゆるやかでした。
いちおうスポーツタイプ(?)のサンダルをはいています。
水の中で石を踏んでも怪我することはありません。
(おじさん見てて)
お湯にのぼせた女が、川の水に触れようとつい降りちゃった・・・
そんなまぬけな女を演じてみせるのです。

砂利を踏みしめるように川の中へと足を踏み出しました。
「ばしゃっ・・・ざしゃっ・・・」
これで、位置的にはもう男湯からも見えてしまっているはずです。
でも、そっちを振り向くなんてできませんでした。
(おじさん、気づいて)
本当に、一糸まとわぬ真っ裸です。
(ほら、私・・・はだかまる見えだよ)
緊張して、のどがカラカラでした。
男湯のほうには背を向けたまま、
「ばしゃっ・・・ばしゃっ・・・」
ゆっくりと大股で歩きます。
目立つように、よろけたふりをして、
「きゃっ」
鋭い悲鳴をあげてみました。
さらに、
「ばしゃばしゃ、ばしゃ!」
バランスを崩したように、わざと水を撥ね上げます。

ここまですれば、さすがに目に入ったはずです。
メガネさんが、まだ私に気づいてないとは思えません。
オールヌードで川にいる私・・・
おじさんにとっては、まさかのハプニングでしょう。
多少距離こそありますが・・・
全裸になった私の姿が見えてしまっているのです。
きっと食い入るような目で、こっちを見ているに違いありません。

心臓がどきどきしていました。
(おじさん。。。)
(私、なにも着てないよ)
その場にしゃがんで、手のひらに川の流れをすくいました。
(見てるんでしょう?)
肩のあたりから自分の背中にかけます。
声にこそ出しませんが・・・
冷たさに驚いたかのように『ひゃあっ』と全身をくねらせました。
思わず立ちあがってしまったふりをした私は、
(おじさん、見て・・・こっち見て)
今度はしゃがまずに、前かがみになります。
必死に演技していました。
「ぱちゃぱちゃぱちゃ」
何度もからだに水をかけながら、
『ひっ』・・・『ひゃあ』・・・
立ったままで、背中をくねらせます。

(もういい、じゅうぶん)
からだを起こして、ごく自然な感じでゆっくり振り向きます。
・・・と同時に、もう女湯の護岸のほうへと足を進めていました。
「ざしゃっ・・・ざしゃっ・・・」
水の中の砂利石に足を取られないように、顔をうつむけます。
足元ばかり注意しているふりをしました。
戻るべき女湯のほうだけしか目に入っていないふりをして・・・
「ざしゃっ・・・ばしゃっ・・・」
女湯の護岸の前に戻りました。

土台の部分にあがります。
どきどきどきどき・・・
(ああん。。。)
心臓が爆発しそうになっています。
(やった・・・やっちゃった)

大げさでなく、その場にへたりこみそうなぐらいに足ががくがくしています。
護岸の上に両手を置きました。
コンクリートのでっぱりに足をかけます。
勢いをつけて露天スペースに這い上がりました。

飛び込むように湯だまりに入ります。
(ああ、だめ)
興奮していました。
やっぱり・・・やっぱり・・・この昂りは、日常では味わえません。
実際には、ほんの数十秒のことにすぎませんでしたが・・・
おじさんは見ていたでしょうか。
絶対見ていたはずです。
(もうだめ)
鏡なんて見なくても、耳まで赤くなっているのが自分でもわかりました。
(恥ずかしいよ。。。)
湯だまりの中で、自分で自分のからだを『ぎゅっ』と抱きしめます。

でも、まだ・・・まだここからです。
肩までお湯につかりました。
とにかく、必死に気持ちを落ち着かせます。
(おじさん、どうする?)

きっかけはつくりました。
あとは、あのメガネさん次第です。
(きっと、見に来る。。。)
下の土台は、護岸に沿ってずっと男湯まで続いています。
今の私のように、思い切って護岸の外に降りてしまえば・・・
土台を伝って来るだけで、簡単にこっちまで来てしまえるということです。
メガネさんも、そのことにはもう気づいているはずでした。

お湯につかったまま、『その瞬間』を待ち構えます。
正直、可能性は五分五分だと思っていました。
でも・・・
(ぜったい来る)
なぜかそんな予感がしていました。
(もっと見たいはず)
その気になれば、わりと簡単に女湯を覗くことができるのです。
お風呂にいるのは、□□さん(?)に似た若い女・・・
あのおじさんにとって、こんなチャンスはないはずです。

(来て。。。)
のぼせそうになりながらも、息を殺して神経を張り詰めます。
(気づかないふりしてあげるから)
覗かれるとすれば、おそらくあの立てかけられた『すだれ』のところからでしょう。
束ねられた竹の茎は細くて隙間だらけで、顔を寄せればいくらでも覗き放題です。

3分?・・・それとも5分?
どれぐらいの時間が経ったのか、よくわかりません。
(あ・・・)
唐突に気配を感じた気がしました。
響き渡る蝉の声に邪魔されながらも、かすかな違和感を覚えます。

ほぼ真横の方向です。
左側で、ちらちらっと何かが動きました。
(いる!)
どきどきどきどき・・・
胸の中で、鼓動が跳ね上がります。
もう待ったなしでした。
お湯につかったまま、遠くの木々のほうを眺めている表情をつくります。
目の焦点は遠くに合わせていますが、
どきどきどきどき・・・・
視界のすみっこでは、そっちのほうを捉えていました。

(あ・・)
左側のすだれの下のほうです。
ちょっと雑草が生えているあたりでした。
あの裏は、そのまま護岸になっている場所です。
(いる・・・)
すだれごしに、こっちを覗いている人がいるのがわかります。

(ああ、だめだ)
無理・・・無理・・・
急に不安に襲われました。
(やっぱりだめ)
いざとなると、この近さはまともじゃありません。
そもそもこの女湯自体がすごく狭いので、本当に『すぐそこ』でした。

(どうしよう)
これでは、お湯から出たら完全にまる見え状態です。
隠れ場が一切ありません。
そんなことは最初からわかっていたことのはずなのに、
(さすがに無理・・・)
お湯の中で身がすくんでしまいました。

(落ちついて)
目をつぶって気持ちを落ち着かせます。
(やめちゃっていいの?)
(チャンスなんじゃないの?)
帰っていくシャイ君たちを見送りながら、後悔した自分を思い出します。

ここは女湯です。
(そうだよ)
どんなにまる見えだろうと・・・
(私は悪くない)
私は『覗きの被害者』です。
不運でかわいそうな『何も知らない女の子』なのです。

(あつい)
お湯の熱さにのぼせてきました。
(おじさん)
覚悟を決めます。
(見せてあげる)
自分のタイミングを計ります。

心の中で、ひと呼吸おいて・・・
「ざば」
お湯の中から立ち上がりました。
そのまま、湯だまりのふちに腰かけてしまいます。
(あああ。。。)
おっぱいまる出しのまま、メガネさんの正面を向いていました。
(イヤぁ、恥ずかしい)
一糸まとわぬ自分をさらけ出しています。
(ああだめ)
脚は閉じたものの、アンダーヘアを隠しきれていません。
(見ないで)
顔が『かーっ』と熱くなりました。
(ああん、見てる)
パンツすらはかずに向き合っているこの屈辱感・・・
血圧が急上昇する感覚に襲われます。

すだれの竹茎は、細くて隙間だらけです。
私のほうからも覗いているおじさんの姿がほぼ見えていました。
おそらく護岸の下の土台に立ったままなのでしょう。
竹茎の隙間に透けるように、肩から上のシルエットが見えています。
すだれに顔をぴったりくっつけて覗いているのがまるわかりでした。
もちろん、こっちからは何も見えていないふりをします。

全身が強張って、まともに呼吸ができません。
「ふーっ」
のぼせたかのように、ため息をついてごまかします。
ほら・・・この子・・・ほら・・・
(あなたの前で、おっぱいまる出しだよ)
一生懸命に『ぼーっ』と、のぼせた表情をつくりました。
(すごいよ、ほら)
こんな子が、パンツもはかずに・・・
(あなたの目の前で、すっぽんぽんだよ)

本当は、もう泣きそうになっていました。
羞恥心にとても耐えられません。
両手で前を隠したいのを我慢して、必死に演技を続けます。

『ぽけー』としたまま、
(わたしの顔を見て)
「く・・・」
空に向けて両手を伸ばします。
「んんんー」
思いっきり伸びをしました。
気持ち良さそうに目をつぶって・・・
にっこりと幸せそうな表情を浮かべてみせます。
(きれいな子でしょ?)
(おじさん・・・私、きれいでしょ?)
髪をかきあげて、すっかりリラックスしてるふりをしました。
「ふうー」
腕を下ろして、また目を開けました。

にっこりとした幸せ顔のままで、
「ふぅー」
ため息を連発します。
なんとなくという感じで、両手を左右の胸に持っていきました。
(だいじょうぶ)
うまく演技できています。
まさか、男の人に覗かれてるなんて夢にも思っていない・・・
そんな不憫な女の子が、ここにいます。
「ふぅー」
おもむろに、手のひらで自分の胸をさすりあげました。
何も知らないこの女の子は・・・
男の人が見てるのに、
(ああん、見ないで)
よりによって、その目の前でバストアップのマッサージです。

(ああん、いやぁ)
心の中で悲鳴をあげながら・・・
下から上へと、おっぱいを撫であげてみせました。
私の胸は、たいして大きいわけじゃありません。
それでも丁寧に、丁寧に・・・
いじらしくも、懸命にマッサージしてみせます。
(だめだよ、おじさん)
見ちゃだめ・・・
こんなの覗かれてるなんて知ったら・・・
(この子、ショックで泣いちゃうよ)

羞恥心でいっぱいでした。
(おじさん、嬉しい?)
固く膨らんだ乳首が恥ずかしくてなりません。
(私のおっぱい見れて、嬉しい?)
すぐそこから覗いている『目』を意識して、興奮がとまりません。
(次は?・・・次は?)

真ん中にただ湯だまりがあるだけの、本当に狭い女湯です。
余計なことをしようとすれば、すぐに不自然に思われてしまいそうでした。
それこそ、意味なくうろうろ歩きまわることすらはばかられる感じです。
こうやって静かに腰かけているか、またお湯につかってしまうか・・・
自然体を装い続けるなら、そのどちらかしかありません。
(動きたい)
衝動に駆られます。
(理由がほしい)

(そうだ)
トートの中には、ペットボトルのお茶が入っています。

湯だまりのふちから立ちあがりました。
(ああ、おじさん。。。)
オールヌードの立ち姿を、メガネさんにお披露目します。
(ああん・・・恥ずかしい・・・)
まさに『素っ裸』でした。
日差しが全身を照りつけています。
まぶしいほどの光の中で、深呼吸してみせました。
開放感に満ちた顔で、
「うー・・・ん」
両腕を真上に突き上げます。
おっぱいをまる出しにしたまま、気持ち良さそうに全身で伸びをしました。
(だめぇ)
メガネさんの視線を意識して、ひざが震えそうです。
「ふう」
かかとを下ろして、肩を落としました。

まだまだこれからです。
(おじさん見てて)
前も後ろも隠さないまま、トートを置いた石の前に行きます。

メガネさんに、後ろ姿を向けていました。
両脚を開いたままで・・・
大胆に前かがみになります。
(あああ)
トートの中に手を突っ込みました。
お尻を後ろに突き出して、恥ずかしいところが完全に露わになっています。
自然体を装って、あられもない姿を見せつけていました。
(あああ、だめぇ)
ペットボトルを取り出して、すぐに姿勢を戻します。
(だめぇ)

恥ずかしくて、もう振り向けませんでした。
なおも背中を向けたままで、キャップを外します。
ボトルに口をつけながらも、羞恥心に涙ぐみそうになりました。
鼻の奥が『きゅうっ』となって、目がしらが熱くなってきます。
いまにも泣きそうになるのを、必死にこらえました。
(おじさん嬉しい?)
心の中で問いかけます。
(私の恥ずかしいとこ・・・ちゃんと見れた?)
泣きそうなほど狂おしい気持ちなのに・・・
そんな自分自身に昂ぶっていました。
まる出しのお尻をおじさんに向けたままで、どきどきがとまりません。
(ああ、こんな私・・・)
(特別なんだから。。。)
自分で自分に恥をかかせてしまいながら、どうしようもなく興奮している私がいます。

ボトルのキャップを締めながら、
(そうだっ)
今度は、トートの中にあるデジカメの存在に思い至ります。
(カメラを使えば、もっと・・・)
一瞬でイメージがよぎっていました。
不自然でしょうか。
いや・・・ここまで来たら、やらずにいられません。

ペットボトルをしまって、代わりにカメラを取り出します。
何食わぬ顔をして、振り向きました。

湯だまりをまわりこんで、堂々とメガネさんのすだれの前を通りすぎます。
真っ裸のまま、護岸のコンクリート部分に立ちました。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・」
何枚か川の風景を撮るふりをします。

どきどきどき・・・
私がひとり勝手に恥をかくだけ
どきどきどき・・・
誰にも迷惑かけるわけじゃない
どきどきどき・・・
最後の躊躇いを振り払います。
どきどきどき・・・
演技のしどころでした。

構えたカメラを下ろして、『ふっ』と横を見ます。
女湯全体を見渡すふりをしながら、ちょっと考えている表情をしてみせました。

とぼとぼと歩みを返します。
どこにしようかな・・・そんな顔で、それとなく『すだれ』のほうに近づきました。
適当に足をとめて、セルフタイマーをセットします。
覗いているメガネさんの、ちょうどその前あたりで・・・
湯だまりに向けて、地べたにカメラを置きました。
急いで湯だまりに入ります。

カメラのほうを振り返って、そのままお湯の中を後ずさりします。

首から上しか出ないように、それらしく肩までお湯に沈めました。
「ぴっ、ぴっ、ぴぴぴぴ・・・・」
点滅するカメラのランプをみつめます。
いかにも記念写真ふうに、ぎこちなく微笑みました。

「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・ぴぴっ」
2~3秒間隔で、3回シャッターが切られます。

お澄まし顔に戻って、お湯の中で立ちあがりました。
「ざば、ざば、ざば」
カメラに近づきます。
撮った写真の画像を確認するふりをしました。

そして・・・あからさまに、表情を曇らせてみせます。

もういちど、同じように地べたにカメラを置きました。
(ああ、おじさん)
いよいよです。
「ざばっ」
私は湯だまりからあがりました。
置いたカメラの後ろにまわりこみます。

すだれを背にして、その場に両ひざをつきました。
カメラは地べたに置いたまま、その画面を覗きこむように両手を前につきます。
(ああん、おじさん)
地べたに顔をつけんばかりにして、撮影画面を覗きこみました。
わずか数十cm後ろに、メガネさんの目があるとわかっていながら・・・
全裸のまま、地べたに這いつくばってみせます。
(イヤぁ、だめぇ)
真後ろのおじさんに、私のあそこをまる見えにしていました。
(見ないでぇ)
男の人が覗いてるのに・・・
人前でするには、あまりにも大胆なポーズでした。
(ああん、だめ)
おじさんの目を意識して、自尊心を掻きむしられます。
(泣いちゃう)
そろそろ限界でした。
長い時間こうしているのは不自然です。
タイマーをセットして、すぐに立ちあがりました。

お湯の中に飛び込みました。
カメラのほうを振り返って、今度は最高の笑顔をつくります。
(恥ずかしい)
無垢な女の子を演じていました。
カメラに笑顔を向けるふりをして・・・
その向こうのメガネさんに『にっこり』微笑みます。
「ぴっ、ぴっ、ぴぴぴぴ・・・・」
ランプが点滅を始めています。
片手だけお湯から出してピースサインを頬につけました。
(恥ずかしいよ)
こんなに恥ずかしいことはありません。
あんなにみっともない姿を覗かれたのに・・・
その相手の前でこの表情です。
にっこり顔の私に、
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・ぴぴっ」
シャッターが切られます。

(ああん、もういちど)
例えようのない興奮が、私を衝き動かしていました。
(もういちどだけ)

「ざば、ざば」
メガネさんのほうに近づきます。
カメラを手に取って、撮った画像を確認するふりをしました。
「ふうー」
大きくため息をついてみせます。
カメラを持ったまま、
「ざばっ」
湯だまりからあがりました。

自分で演じるこの『不運な女の子』が、憐れでなりません。
どこからどう見ても、まじめそうな女のはずなのに・・・
誰もいないから、セルフで記念写真を撮ろうとしてるだけなのに・・・
(だめ、おじさん見ちゃだめ)
すぐそこからメガネさんが覗いています。
(見ないであげて)
さっきと同じように、その『顔』を背にして両ひざ立ちになりました。
湯だまりに向けて、持っていたカメラを地べたに置きます。
(かわいそう)
(見たらかわいそうだよ)
何も知らない私は、両ひじまでべったり地べたにつけてしまいます。

四つん這いになって、カメラの画面を覗きこみました。
(あああ、だめぇ)
さっきよりお尻の位置が高く、両脚を大きく開いています。
女の部分を露わにしたまま、お尻を後ろに突き出していました。
(見ないであげてぇ)
のんきにカメラの角度を気にしているふりをします。
かわいそう・・・
わたし、かわいそう・・・

屈辱感に悶えながら、カメラをもっと手前に置き直します。
そのぶん、自分も下がろうと・・・
ひざの置き位置を『ぐいっ』と後ろに下げました。
「ごん」
つま先がすだれにぶつかってしまいます。
一層メガネさんに近づいたその場所で・・・
また顔を低くして、カメラの画面を覗きこみました。

わずか20~30cm後ろにあるはずの、メガネさんの顔・・・
その顔の目の前に、お尻を突き出してしまいます。
(あああ、だめぇ。。。)
人に見せられるはずのない恥ずかしいところ・・・
それをおじさんに・・・
こんなおじさんなんかに・・・
二重に膨らむ私の割れ目を、あますところなくお披露目してあげます。
飛び出しきた内側の羽が恥ずかしくて、泣きそうに興奮しました。
(ああん)
もう、恥も外聞もありません。
カメラの置き位置を微調整しながら・・・
お尻の穴をわざと『きゅっ』とすぼめます。
そうかと思えば今度は『ふっ』とゆるめます。
(もうだめ)
自分の肛門までお披露目しながら何も知らずにいる、『かわいそうな女』がここにいました。
(だめ、だめ・・・)
すだれに顔を押しつけてニヤニヤしているおじさんの顔を想像します。
(見ないで)
(もうイヤぁ)
セルフタイマーをセットして、立ちあがりました。

興奮してひざがかくかくします。
(だめぇ)
湯だまりに入りながら、必死にお澄まし顔をつくっていました。
(もうだめぇ)
「ざば・・・ざば・・」
なんとか『素知らぬ顔』になってから、メガネさんのほうを振り返りました。

「ぴっ、ぴっ、ぴぴぴぴ・・・」
こっちを向いたカメラのランプが、ぴかぴかと点滅しています。

何事もなかったかのように、お湯の中に肩を沈めました。
おじさん・・・
(ちゃんと見せてあげなきゃ)
何も知らずに恥をかいた、不運な女のこの顔を・・・
「ぴぴぴぴ・・・」
きちんと口角を上げて、『にっこり』微笑みます。
「ぴぴっ・・・ぴぴっ・・・ぴぴっ」
私にできる最高の笑顔を向けて、すだれに透けるメガネさんの影をみつめていました。

(もうだめ)
もう、じゅうぶんでした。
あまりの恥ずかしさに、これ以上は耐えられません。
笑顔から『素』の表情に戻した私は、
「ざば、ざば・・・」
カメラに近づきます。
撮った画像を確認するふりだけして、湯だまりから出ました。
(自然体・・・自然体で・・・)
それだけを心掛けて、帰り支度をはじめます。

すだれのほうは、一切見ないようにしていました。
トートにカメラをしまって・・・
持ってきたタオルを取り出します。

簡単にからだを拭いて、ショーツとブラを身につけました。
下着姿になったところで、さりげなくすだれのほうに目を向けます。
(ふーう)
そこにあったはずのメガネさんのシルエットは、もう消えていました。

最後まで油断はできません。
念のため・・・
どきどきしながらも、護岸のコンクリート部分に身を乗り出してみました。
すだれの裏に、もう人の姿はありません。
メガネさんが男湯に戻ったとわかったとたん、
(帰った)
全身が脱力するように『ほっ』としていました。
すべて自分の意思でやったことだったのに・・・
自分が思っていた以上に、ものすごく緊張していたんだということを実感します。

(それにしても・・・)
こうやって近くで見ると、本当に隙間だらけのすだれでした。
試しに顔を近づけて、向こう側を覗いてみます。
(ああ。。。)
こんなに粗かったら何もないのと同じでした。
(ああ。。。だめ。。。)

このすだれの前で四つん這いになっていた私・・・
その自分の姿を想像して興奮がよみがえってきます。
オナニーしたい・・・
強烈な欲求に襲われます。
まさかここでするわけにもいきませんでした。
帰ろう・・・
(早く帰ってオナニーしよう)
もうこんなところに長居は無用です。

持ってきていた替えの服を、トートから出しました。
髪がすっかりバサバサでしたが、ゴムで束ねてしまいます。
Tシャツをかぶって、スカートをはきます。
最後にまたメガネさんと顔を合わせなければなりません。
恥ずかしくて、自虐的な気持ちでいっぱいになります。
でも行くしかありませんでした。
サンダルをはいて、トートを肩にかけます。

緊張しながら木戸を開けました。
男湯側へと足を踏み入れます。
いちばん遠いところに、お湯につかっているメガネさんの姿がありました。
(いる。。。)
心臓が爆発しそうにどきどきしてきます。

何食わぬ顔で、男湯の中を通っていきました。
出口へと真っ直ぐ進んでいく私ですが、
メガネさんの前を通ろうとしたとき・・・
「お帰りですか?」
案の定、しゃべりかけられてしまいました。

「あ・・・はい」
私は足を止めていました。
こちらには何の非もないという前提なのです。
そう思って勇気を出していました。
「ここ、本当にいいお湯ですね」
微笑みを向けたまま、メガネさんの顔をみつめます。

「ほんとうにそうなんですよ、ここのお湯は」
さっきと同じ、話好きなおじさんそのものの口調で、
「いつ来ても貸し切りみたいなもんですしねぇ」
また畳みかけてくるようなおしゃべりが始まります。

でもさっき話したときとは明らかに目が違いました。
おじさんの目線に、はっきり『いやらしさ』を感じます。

「ゆっくりくつろげました?」
「ええ、女湯も貸し切り状態だったんですよ」
「それはよかったですね」

おじさんの視線を意識しながら、あくまでも楚々としてみせます。
そんな私に、とうとうメガネさんの表情がゆるみはじめました。

「山奥すぎて気軽に来れないのが難だけどねぇ」
「そのぶん、仕事のことなんか忘れちゃうんだよねぇ」

話しかけてくるメガネさんの顔が、どんどんニヤニヤしてきています。
(ああんこの顔。。。)
羞恥心が、私の心臓をきゅうっと締めつけました。
おじさんを喜ばせてあげようと、
「え?・・どうしたんですか?」
とぼけたふりして尋ねてあげると・・・
おじさんは何も言わずに、ニヤニヤ顔で首を振るだけです。
私は『わけがわからない』という顔で、にっこりしてあげました。

おしゃべりが途切れた瞬間を見計らって、
「それじゃあ、私、行きますね」
もういちど、自分にできる最高の笑みをつくりました。
「おさきに」
最後まで無垢な女の子を演じます。
(さよなら、おじさん)

もう振り返りません。
階段道を上がっていました。
そのあと、歩道を戻ったときの記憶がほとんどありません。
気づいたら駐めていた車の中まで帰って来ていたような感じです。

まだ興奮の余韻でいっぱいでした。
久しぶりのこの高揚感・・・
危ない橋を渡ったということは、もちろん頭でわかっています。
それでも抗いきれないこの陶酔感・・・
愚かとしか言いようのない行為なのに、満ち足りた気持ちでいっぱいでした。
(あのおじさんだって、きっと喜んだはず)

エンジンをかけて車を出しました。
後悔はありません。
むしろ、清々しさでいっぱいです。
それなのに、帰りの運転中に何度も涙をぬぐっている自分がいました。
(恥ずかしかった)
あのおじさんの表情・・・しばらく忘れられそうにありません。

(PS)
ここに投稿するのはいつぶりでしょうか。
2年ぶりぐらいでしょうか。
私は、まあなんとか元気にやっています。
会社の都合で、遠いところに出向していた時期もあったのですが・・・
今年の春からまた東京に戻って来ました。
最後まで長文にお付き合いくださって、ありがとうございました。

 | ホーム | 

プロフィール

trashbox

Author:trashbox
変態さんいらっしゃい

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

CFNM萌え〜 (10)
男性の露出萌え〜 (10)
女性の露出萌え〜 (27)
手コキ (7)
リンク集 (36)
その他 (4)
イニシャルK (27)
ヒットヒットヒット (1)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR